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(回答先: 現金より情報の時代が来るわけもなく、情報が企業（家）を左右するという話は古来よりのもの 投稿者 あっしら 日時 2005 年 11 月 01 日 01:58:47)
> “何も生み出さず、何の価値も生産せず、ただ情報を活用しつつおカネを動かすだけで巨額の富を得る”人々は、金融家を中心に古来より存在します。
確かにそう思いますが、昨今の情報や金融技術の発達は全世界的なものとなっているように思えます。またそういったところが南北問題などグローバル経済の問題をさらに深刻にさせているとも思えるのです。
例えば、自分の国で一次産品を生産し得た利益を自国の一次産品や二次産品の生産設備として設備投資するよりも、ドルやユーロなどを買って金融商品に投資することの方が簡単でよりハイパフォーマンスのリスク＆リターンが見込めると言うことです。
このような現象は例えば発展途上国などではわかりやすい問題ですが、先進国ともなればさらにわかりづらいところでこの動きを加速させている可能性もあります。もっと複雑な金融技術によってさらにわかりづらい形で何らかの金融商品に投資している傾向はどんどん激しくなっていると個人的には思えるのです。すでに今では、銀行に預けているだけで、預けた銀行がヘッジファンドに投資している何てこともテレビで放送しているところまで来ています。企業もリストラで生じた余剰金を遊ばせているとは思えません。ポートフォリオを組んだ資産運用をしているのなら確実に様々な金融商品を組み合わせているでしょう。これでは、発展途上国の資産家と同じでしょう。会社で働いて利益を上げるよりも金融商品を使ったほうが楽に利益が上げられる・・・とならないでしょうか・・・株主の目が怖いことはないでしょう。株主も同じ手法を使っているはずですから・・・
いずれにせよ、このようなことは大変危険なことはわかってもらえると思います。これでは、一介の国民が報われません。仕事はなし、カネもなし、保障もなしのないないづくしですから・・・さらに危険なことは生産力が世界規模で縮小することです。マネーゲームに囚われて生産を疎かにするのだから当然ですが、大金を動かせる立場の人は生産力が少なくなり、需給ギャップが小さくなって商品の価格の上下動が大きくなればなるほど、儲けの機会が増えますが、逆に一般人は生活していけなくなります。つまりこの現象は激しくなればなるほど投資家に有利で一般人に苦痛を与えるのです。
上記にも示したとおり、今までは金融技術だけでなく通信や交通によっての阻害要因が大きく、例えそのような状況になったとしても地域限定型でしたですが、世界恐慌の時代ですらあれほどの打撃を与えたと思えば、現代にそれが再現されればさらに大きな影響を与えかねないと思います。作物はできるまで１年かかって種を蒔けるようにするまでもそれなりの時間と労力がいるのです。無くなったからといって高い金で買えば買えない人は飢え死にしてしまいます。アフリカの民はまさにその境界線上を歩いているのではないかと個人的に思うのです。
このマネーゲームの論理を経営に適用すれば、短期に利益を上げるには創造より破壊の方が簡単だということです。規模があれば帳簿上で何とでもなるでしょう。従業員の半分でもパートにすればかなりの人件費も節約できます。自前で教育するよりも欲しい人材を人材市場から調達した方が即戦力となります。たしかに合理的です。しかし・・・
そういった問題以前に、１次から３次産業までの経済学的分析はある程度の進展が見られるものの、高度に成長した金融技術の研究は利益の追求ばかりで社会への影響などの研究が非常に少なく感じます。そのため昨今の金融行政はとても危険に思えても論拠となるアンチテーゼを示すことができないように思えます。
ただ、そんな研究をしても誰も振り向きそうにない点が悲しいと思われますが・・・
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。