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遺産や相続に関する基本
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投稿者 あっしら 日時 2005 年 10 月 30 日 00:13:33: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: 悪い社会は道徳心の欠如した者が作り上げる。(あっしらさんへ) 投稿者 考察者K 日時 2005 年 10 月 29 日 10:03:36)


>悪い社会は道徳心の欠如した者が作り上げる


お気持ちはわかるつもりですが、「悪い社会」って何ですか?

あなたにとって悪い社会が他の人には良い社会かもしれませんよ。
道徳心や信条は自由というのが現在の日本の基本理念です。


法治国家に統合された社会の現状を道徳心で語るのはいかがなものでしょう。

人々の道徳心が統治機構の意にそぐわないものであっても、アメとムチをうまく使って法治を効率的に行うのが統治者にとって重要な能力なのです。


【考察者Kさん】
「【まず、国民には使い切れなかった資産を国に返還する義務があるとでも言うのですか?】
と言う事ですが、Kは社会構造は「国民が個人の人生では使い切れなかった資産を社会構造の中で有効活用する義務がある」と思っています。
それに対し「国民には、自分の努力で形成したのではない資産は適正に申告する義務がある」とも考えています。拾得物は「交番に届けるのが道徳」です。」

理想(思い)と現実をごちゃ混ぜにして法制度や行政の問題を語るのは控えたほうがいいと思いますよ。

まず、「国民が個人の人生では使い切れなかった資産を社会構造の中で有効活用する義務がある」というのは、現在の国家社会ではなく、国家主義や社会主義をめざす者がその実現後にふさわしい理念として問うべき内容です。


私的財産権と個人の自由を基礎とした近代国家では、個人に帰属する資産は、その人の死後であっても相続が完了するまでその人の生前の意思が及びます。

個人が稼いだ納税後のおカネはどう使おうと自由であり、それは、その個人の死後も、法で規定された範囲で及ぶというのが基本です。

自分が死ぬまでに使い切れなかったお金や資産は、死んだら、使われて欲しいと思う分野で活動している組織に贈与するという人もいます。

いつまで生き続けるかわからないから貯蓄に心がけるが、死後に残っても、配偶者や子どもたちに引き継がれるからいいんじゃないのという考えを持っている人はけっこういるでしょう。
(遺産配分に思いがある人は遺言をします)

遺言なしで“個人の人生では使い切れなかった資産”は、民法に規定されている相続権者に引き継がれるものであり、その代償として規定の相続税を納付するという現行制度のほうが、他のもろもろの権利とあいだで整合性がとれるものです。


あなたが国家主義や社会主義をめざすというのならご勝手にですが、現在の家族制度と自由主義経済を基礎とした国家社会の制度としてそのような論を持ち出すのは論理破綻です。


「「国民には、自分の努力で形成したのではない資産は適正に申告する義務がある」とも考えています」は、あなたの生活信条として実践してください。

所得や資産形成及び資産移転に関しては、法律で規定されている内容で申告の義務があるとされています。
(自分の努力云々は関係ありません。血反吐を吐く思いで形成した資産も申告しなければならないケースがあります)

政府は課税事由が発生する法的行為があったときは課税及び徴税を行う権利があると考えていますので、国民が進んで申告する義務は本源的にはないと思っています。

(道徳や倫理は人によって様々です。それを認めているのが現行憲法です。政府は、国民が進んで申告するよう、不申告税・延滞税や刑事罰などを設定したり、青色申告減税などの優遇策を講じています)

【考察者Kさん】
「【”二重課税”】の定義は現在の税制は”多重課税”である事は確かですが、「死んだ人には所有財産(課税対象となる財産)は無い」というのがKの考え方です。」
【考察者Kさん】
「【それを批判するときは、資産は所得によって形成されるものではないという説明をしなければなりません。】
というのは『被相続人の財産は、死亡時点では誰のものでもない』という原則を無視していると考えられます。」


現在の制度は、所有権に基づく死んだ人の意向も考慮され、相続権者も規定されており、「死んだ人には所有財産(課税対象となる財産)は無い」とか『被相続人の財産は、死亡時点では誰のものでもない』というのは、あなたの勝手な考え方であり、現在の制度を説明したものではありません。

「死んだ人には所有財産(課税対象となる財産)は無い」とか『被相続人の財産は、死亡時点では誰のものでもない』というのなら、死後に執行される遺言制度は、その人の死によって財産の所有権がなくなるわけですから無効ということになってしまいます。

死んだ人の所有(財産)権が相続が完了するまで認められているからこそ、遺言も効力があるのです。
相続は、死んだ人の財産権を継承する法的行為です。


【考察者Kさん】
「現在は「暫定的には同居の親族で確定後は血族が『相続(財産の移行)』となるケースが多い」のは確かですが、例えば「相続権喪失」とか「相続権の放棄」という事もあるように「相続権と言う権利」があるだけで、本来的には「社会全体のもの(無政府状態なら近くにいた者が詐取してしまう)」であり「現在は政府が法律によって分配する一時的な資産管理者」になっていると言う認識のほうが適切と考えています。」


相続権放棄は裁判所で手続きしなければならないように特殊なケースで、規定の期限までに相続放棄の手続きを完了しなければ相続したことになります。

被相続人の財産は、相続者の間での具体的な配分は未確定であっても、相続権者総体の支配下にあるもので、政府にはそれを管理する権限なぞありません。

政府は、法律の規定に従って相続した(分配を受けた)遺産に対する課税徴税権があるのみです。

(相続権者がいないときに初めて政府に管理が移ります)


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