★阿修羅♪ > 雑談専用15 > 247.html
 ★阿修羅♪
経済論理の理解で基本的に誤っている部分があります。
http://www.asyura2.com/0510/idletalk15/msg/247.html
投稿者 あっしら 日時 2005 年 10 月 15 日 20:28:09: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: 通貨と価値の創設に関して、徳政令を良しとし、IMFを受け入れるあっしらさんを論破します! 投稿者 姫 日時 2005 年 10 月 15 日 18:11:51)


姫さん、どうもです。


>通貨と価値の創設に関して、徳政令を良しとし、IMFを受け入れるあっしらさんを
>論破します!

議論は歓迎ですが、無条件に徳政令を良しと言っているわけではなく、IMFの恒常的な差配を受け容れることを容認してもいませんからお間違いなく。

「財政危機」だから、とりわけ、これまで積み上げた政府債務を返済するためと称する税負担の増大を強いられるのなら庶民には徳政令のほうがましだと言っているだけであり、徳政令は、銀行や金融資産家のとんでもない損失につながるから支配層はそんなことはしないと言っているのです。
支配層が「財政危機」を持ち出して恫喝するのなら、庶民は、勝手に破産するなり、徳政令を実施しろと切り返せばいいという話です。

>1ドル110円から、1ドル100円に円が上昇すると、100万ドルで1億1千万
>の資産(国債や株など)を買うと、円高になった時売って、ドルに変えると、110
>万ドル手にします。売却益が10万ドル発生していることになります。
>このように通貨高期待があると、その国への投資が増えます。

その通りだと思います。


>しかし、先ほどの取引では、銀行の保有のドル資産を円安の時より、10%増しで、
>渡すことになり、ドルの本来保有していた価値が10%増したことになります。

これはそうは言えません。

銀行は固定的に通貨(外国通貨を含む)を保有し続けているわけではありません。
銀行も、投機家と同じように、かつて保有していたドルで円を買い(円に転換し)、ドルが安くなったときにドルを買い戻ししていた可能性があります。

取り引きを通じてドル建て名目で10%多く通貨を手に入れたということは、発行されたドル通貨全体の持ち分比率に変動があったということだけで、日本の銀行が損するとか得するといったことに直接結びついているわけではありません。

ですから、この取り引きを通じて、「ドルの本来保有していた価値が10%増した」という判断も誤りです。
ある人のドルの保有額が10%増したというだけで、ドルの価値が増したかどうかはこれだけでは判断できないからです。

仮に、円高ドル安がドルの購入力劣化に起因しているのなら、ドルを保有していた時期には100万ドルでクルーザーが買えたのに、円をはさんだ取り引きをしているうちにクルーザーの値段は120万ドルになっている可能性もあります。

言えるのは、ドルでそのまま持っていれば100万ドルのままだったが、円を利用した取り引きを行ったことで110万ドルに増やすことができたということだけです。

>100万ドルで、100万ドルの対価となるのが、価値の均衡です。つまり、安く裁
>かれるとは、1億だった資産が1億1千万(出さないと買えない)の価値になってし
>まうことです。売り手が損することになります。

錯誤があるようです。

上述のあなたが説明したケースでは、日本円建ての資産は1億1千万円であり、「1億だった資産」というのは存在しません。
ドル換算で、100万ドルだった資産が110万ドルになったというのがあなたが説明したケースですよ。

ですから、売り手が損するといったことも判断できないのです。


>価格が投資の成功で上がったとしても、本来その価格に対して有していた価値が減額
>するわけですから100万ドルで、110万ドル持っていかれたとなるわけです。不
>足した分、ドルを調達するのに、円を多く換金しなければなりません。しかし、円高
>になると、外国の資産が安く買えるので、支払いは少ない支払いで、多くのドルが変
>えることになり、ここら辺では、イーブンですが、円高で日本保有の米国債が円立て
>で計算すると、その価格が下がってしまい、投資による、損が発生します。

あなたが設定したケースでは、100万ドルが110万ドルになった理由は「円高ドル安」のみですから、「本来その価格に対して有していた価値が減額」といったような判断はできません。

「不足した分、ドルを調達するのに、円を多く換金しなければなりません」という説明は意味不明です。
円建て資産の話ですからドルの調達は無関係ですし、かつては100万ドルを調達するのに1億円だったのが、円高ドル安で1億円あれば110万ドル手に入るわけですから、円を多く換金する必要もありません。

円をベースに購入した米国債が円高ドル安で価値劣化することはその通りです。


>長引くドル安の影響で、アメリカは海外への投資ばかりを優先させていきました。そ
>のお陰で、内需空洞、投資優勢がアメリカの現状だと思います。投資を守って、従業
>員を切り捨てたのです。投資とは借入れですからね。借金を株で返済するなんて、方
>便もいいところです。株を買うことが、社会を支えるのではなく、金持ちをなんとか
>だまして、現金を奪い取っているだけに過ぎません。過剰投資のツケをどこかに支払
>わせようと必死なのです。

趣旨についてはその通りだと思います。


>この場合の過剰投資とはインフレ期待の投資をいいます。この株高に影響され、買い
>手が増え、含み益を得ることを目的としていますが、資産と負債のバランスを整えて
>いるだけで、裁定取引(コンピュータの電子取引)であり、口座内を活発に駆け巡っ
>ているだけに過ぎません。経済社会への循環は資産を売却し、口座から現金を引き出
>して、はじめて還元されるものだと理解しています。

政府が紙幣を増刷して配るといった特別な状況を別にすれば、設備投資や公共投資・住宅投資が増大することでインフレが生じます。
そして、設備投資はやがてインフレを沈静化する要因として働くようになります。
投資(固定資本形成)の縮小は、インフレの抑制ないしデフレの要因となります。

既発株式の取り引きは証券と現金の交換です。その隆盛が経済社会に及ぼす影響は、消費や投資の増大(株取引で得た利益で消費に励むんだり換金したお金を投資に回す)も考えられますが、損失もありえますから、消費や投資の縮小も起きるというものでしかありません。
ですから、個人の懐具合の変動は別として、株式取り引きそのものが経済社会に高い意義を持っているかのように考えるのは錯誤だと思っています。


>インフレで買い越して、デフレで、売り越している現状から推測して、売却して、現
>金化することを目的としていないのは明瞭です。

現金化を目的としていないのが明瞭といわれる理由がわかりません。株式の“売り”というのは現金化ではないのですか?

インフレは企業資産の名目価値も増加するので株価は上昇すると見込めるので「買い」で、デフレはその業に企業資産の名目価値が減少するので「売り」というのは自然な判断です。(デフレのときは株式よりも現金を保有しているほうが安全)


>多額の現金を借り入れるとき、銀行では貸してくれないので、証券や社債を発行する
>ことによって、一般融資を募るのが投資のあり方だと理解しています。

銀行は貸し出しで利益を得ることが本義ですから、将来にわたって債務履行能力があると判断した相手には多額であっても貸し出しをします。

>バブルのツケで、借金が雪だるま式に増えていっただけなんです。
>返済は不可能の値まできています。現状維持のための一般融資公募です。どの企業も
>限度額ぎりぎりまで借りています。

与信限度に余裕がある企業もびた一文の与信もダメの企業に明確に分化しているのが日本の企業の実状だと思っています。

そして、与信限度に余裕がある企業は、デフレ傾向のなかで債務の先行的返済に努めてきました。(デフレは債務がより負荷になる経済状況ですから、それは正しい選択です)

銀行の貸し出しが減少を続けたのも、貸したい相手は借りるのではなく返済に動き、借りたがる相手の多くは貸したくない相手という状況だからです。

>インフレで、通貨価値の減少を招きます。付加価値を創設したところで、支払いは一
>般市場ですからね。担保価格が上がるので、銀行や、投資家のためだけにインフレは
>存在するのであって、物価が上がって喜ぶ企業者はいません。

まったく誤った理解です。

企業経営者は、自分のところの商品が高く売れ、債務負担も軽減していく物価上昇(インフレ)を喜びます。
逆に、債務の負荷がより重くなり、製造した商品の売価が下がるデフレを忌み嫌います。
デフレは、通貨価値が高まっていくことですから、“余剰”のお金を多く保有している銀行や資産家には喜ぶべき動きです。
インフレは、期待した以上にインフレが高まれば貸し出し利息を受け取っても実質マイナスになってしまうので避けたい経済変動なのです。

>日銀券を市場に振出しても、インフレがおこれば、紙幣は資産に消えてしまいます。
>デフレが起こって、株から消費に向いてくれることを期待しています。

お金は、保有者が移転するだけで、市場で消えることはありません。
お金を消すことができるのは、中央銀行だけです。(燃やして消すのは自由ですが..)
「デフレが起こって、株から消費に向いてくれることを期待」しても、“余剰”のお金を持っている人は株から債券(国債など安全性の高いもの)に投資先を変えるだけでより消費に向かうということはありません。


>私の経済理論としては、インフレで預金の減少。デフレで預金の増量が成立すると、
>考えています。

名目ベースでは、インフレで預金の増加、デフレで預金の増加となります。
インフレ時は通貨が取り引きで使われる頻度が高まり、デフレ時はその逆に通貨の流通速度が低下するからです。同じ通貨量でも、それが頻繁に使われるほうが利益も増加するので預金が増えます。(これは、インフレのほうが税収が増大することも意味しています)

実質ベースでは、どうなるかは他の様々な要因が影響してくるので一概には判断できません。

どちらにしても、預金というストックは、個人や個々の企業には重要であっても、経済社会全体にとっては投資ほどの意味を持たないと考えています。
(預金は投資に使われたときに意味を持つとご理解ください)


>株のような預入金を増やしたところで、インフレに紙幣を多く割かれてしまったら、
>利益率も悪くなります。物価高で住宅ローンの実質価格が高騰したのも一般家計に大
>打撃です。


インフレかどうかが問題ではなく、実質の可処分所得がどうなのか問題なのです。

10%のインフレでも、可処分所得が15%増えるのなら問題はありません。
(年金受給者なども、給付金がインフレ率を超えて増加すればいい)


「インフレに紙幣を多く割かれてしまったら、利益率も悪くなります」は、スタグフレーションのときで、インフレ全般をそのようなものだとは言えません。
設備は長い年月にわたって使用できるのですから、インフレが長く続いているときは、過去に安く手に入れた設備で生産した商品を高く売ることで、高い利益率を達成することができます。
また、給与の引き上げはインフレに遅れて実施されるものなので、その分も利益増加につながります。


「物価高で住宅ローンの実質価格が高騰したのも一般家計に大打撃です」も、インフレに伴って遅れてではあっても給与が増えるものですから、過去に背負った住宅ローンは軽減されることになり家計は楽になります。
もちろん、買い替えや新規購入は楽になるとは限りません。


>商業用地は売れ残りを多く抱えています。国家保有地を安く放出したところで、借り
>換えがおこるだけでしょうね。物価が下落過程でも、売れると思います。
>インフレは投資家のためにしか存在しません。

どこからこういう判断が出てきたのか首をひねっています。
インフレは、将来の価格上昇を見越したり、債務が軽減されることを考えさせたりするので、設備や不動産の購入を促進する経済状況です。

>>国債を時価会計で評価すれば国債価格の暴落が債務超過につながる可能性がありま
>>すが、日本国債はゼロリスク(債務は必ず履行される)ですから時価評価する必要
>>はありません。国債から得られる利息がその購入資金となった預金に対する支払い
>>利息を超えるている限り、銀行が損をすることもありません。


>これが、私が推測するユダヤの経済の原則です。国債が2008年にデフォルトする
>と(この年の満期国債を工面する資金がベースマネーオーバーとなる)、積立金
>(ベースマネー)のための資金が不足し、銀行は株を売却するかも知れない。積立金
>の不足は預金保有機構としての経営が行えない罰則があります。いわゆる倒産ですね。

2008年に償還や借換債の額が増大しやり繰りが大変になることは承知していますが、既に日銀とタイアップして対処を始めているので問題はありません。
償還しても経済状況が現在のようなままだと多くはまた国債に戻ってくるでしょうし、借換債も同じ理由でスムーズにこなせるはずです。

 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ       HOME > 雑談専用15掲示板



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。