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(回答先: Re: 医療とは?? の自己レス(具体例) 投稿者 町医者 日時 2005 年 10 月 04 日 16:25:33)
町医者さん
医療本来の理想の姿と、日本の医療の姿勢と現状については書きたいことは山ほどありますが、今回の町医者さんが訴えだした日本の医療の窮状は、もっと別の話なんですね。
つまりは
http://www.asyura2.com/0510/senkyo15/msg/339.html
で示されているような、医療という聖域というか、特殊な分野まで「市場原理だ市場開放だ」と叫ぶハイエナのような思考の連中の圧力で、郵政がじりじりと破壊されて行く様に、医療業界も少しずつ、そして確実に破壊されようとしているということ。
医療分野が「大きなパイ」だなんて馬鹿な考えを平気でしてしまう連中が居るのには驚く以前に呆れてしまうけれど、アメリカでは以前からそれが当たり前に進んできてしまった。
今、こうして社会弱者の悲惨な惨状を見、悲鳴を聞くに到るとはっきり言える事がある。
つまりは市場原理で物事を考えるということは無制限であってはいけないということ。
市場原理を当てはめても差し支えない分野と、当てはめるべきでは二分野とが厳然と存在し、それを侵すと人間らしい生き方ができない社会が出来上がってしまうということ。
市場原理を考える連中には倫理観など皆無に等しいということ、人として持たねばならぬ思いやりやいたわりなど連中にすれば嘲笑の的に過ぎない。
医療などは市場原理など持ち込む領域ではない。ただ腐敗という問題はどんな制度でも起こるから医療分野にもそうした問題は確かにある。問題はあるけれど、それは改善可能な問題だ。しかし、医療の分野に市場原理を持ち込んで来れば、もう行き着くところまで行くしかなくなる。それは必然であり、自明。こういう悲惨な結果的姿というものは、鈍感な人間には気が付かないかもしれないが、「市場」という言葉と「医療」という言葉を聞いただけで、アメリカの悲惨な姿が透視の映像のように見える人も少なからず居ることでしょう。だからこそ、町医者さんが感じているこの先の日本の医療の惨状は、負担が増えるとかの枝葉末節の現象を啓蒙するとう方法ではなく、市場開放を迫り、医療分野を単なる金儲けの修羅場としか見ない連中の圧力をどう抑えるか、いや逆に、市場原理とは異なる人間重視の原理が働く社会をどう作るか?そういうことを考えた方が良いのではないでしょうか?
町医者さんが、今の医療の現状をどれだけ訴えたところで、焼け石に水にも成り得ない。
何故なら、是非が問われているので
はないからです。今まで築かれて来た日本の医療制度には問題は山ほどあり、それについても言いたいことは山ほどある。が、しかし、そういう問題とは次元が違うほどの別問題なんですね。
大小の問題であれば話はさほど困難ではない。しかし、今起こりつつある「別の原理」で起こる問題は、世界を牛耳ろうとする勢力の圧力とどう抗するか?という問題なのだから医療という分野の中を眺めているだけでは話にならない。