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2006年1月16日(月)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-01-16/2006011614_01_2.html
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通院交通費は月十六万円にも――。「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」が十五日までにまとめたアンケート調査で、経済的、精神的に苦しむ患者や遺族の生活実態が浮かび上がりました。同会は政府が検討している石綿救済新法の内容は不十分だとして、通院交通費の支給や医師の労災実務研修などを提言しました。
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同会は昨年十一月、連絡の付く患者や遺族四十四人に調査表を送り、四十人(患者十六人、配偶者など二十四人)から回答を得ました。
疾患は胸膜中皮腫二十九人、肺がん五人など。十一人が労災認定を受けている一方、「時効で申請できない」も九人いました。仕事が原因の中皮腫と診断されながら、労災申請について医師から教えられずに時効が過ぎたケースもありました。
ほとんどの人は病気になってから月収が減り、「三十―二十万円」の減少幅が最多。中皮腫は治療法がないため民間医療に頼る人も多く、健康食品に数十万―百数十万円をかけた人もいました。一カ月の通院交通費は「一万円未満」が最多ですが、「五万円以上」も四人おり、最高は十六万円でした。
自由記述では「中皮腫と診断されるまで、ものすごい数の検査をして費用、体の負担が大変だった。四年あまり経て診断された」「末期で余命三カ月。痛み止めのモルヒネだけで月五十万―百万円かかる」「医療費、生活費、学費、主人が死亡後の不安定な生活。『大変だった』と文字や言葉で表せない」と切実な声が並びました。
長い潜伏期間のあと発病するアスベスト被害は、労災認定を受けても、石綿作業に従事した当時の給与にもとづいた補償額のため、同会は生活が苦しいとして、改善を求めています。
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