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(回答先: Re: G・エドワード・グリフィンを信用します。 投稿者 縄文ビト 日時 2006 年 2 月 22 日 09:33:54)
縄文ビトさん、こんにちわ。
“………張良さん最近私と話をする人が無い中ありがとうございました。………”
縄文ビトさんと問題意識が共通すると思いましたので議論させて頂いております。他の方のご意見やご批判を伺うことで、自分の考えが深まったり広がったりする事を期待しておりますので、これからも宜しくお願いします。
“………本来信用創造とは現在においては架空の話ではなかったのかと考えてしまいます。………”
架空の話と言うよりは、偽りの現実だと思います。インチキをインチキと見えないようにしているのです。有りもしない現金を貸し付けることが出来ると言うとインチキがばれるので、信用を供与すると言い換えているだけです。其の信用は銀行が創造したのだという事にしてです。銀行が創造した信用を供与するのだから利子をとっても構わないではないかという訳です。
一般の人々は、銀行は預かった金を貸し出しているのだと思っています。しかし、そうではないという事ですね。預かった金を元にして、其の9倍のカネを貸し出しているのです。しかも利子を取って。
しかし、「マネーを生みだす怪物」では、更に驚くべき事が述べられています。最初に預かった金というのも、実は、今では現金ではないという事です。本来の意味での貨幣ではない。では何か。政府の借金だという事です。正確に言うと政府の債務証書です。今や何処にも現金など存在していない。全ては、縄文ビトさんの仰る架空の話だという事です。
“………書き足りなかった点があるかと思いますが、ここでは現金を担保にしているという意味は使っていないと思います。あくまでも現金を銀行に預け、その証書を担保に借り入れをするという意味です。………”
今日の通貨制度に於いては、現金も証書も本質的な違いがないとすれば、縄文ビトさんの仰る事も正しいと言えますね。
“………G・エドワード・グリフィンが貨幣とは何かを理解した上で書いているものではないと感じますが。………”
同感です。彼は、今日の通貨制度が如何にインチキかという事を説明しているだけであり、貨幣の本質を解き明かしてはいないと思います。
“………私は逆に蓄蔵にこそ問題があり、価値尺度としての比較機能は貨幣が商品の替わりに代弁しているわけだと考えています。商品を物々交換をする物として考えた場合、例えば砂糖1キロと米1キロが交換に於ける適正交換条件であった場合、米が0.5キロのとき当然砂糖も0.5キロという交換条件になります。ここでは物自体が価値尺度(比較機能)を有していると考えます。………”
マルクスが資本論の第一章で行なっている商品交換の分析が、正に其れですね。そうした交換ではなく、蓄蔵機能の中に秘密があるとは、実は私もそう感じているところです。
“………ただ貨幣の重要な役割は要求の二重の一致(二人の個人間で取引が成立するためには,欲求の二重の一致が必要になり、貨幣はその分を省いてくれる)が不必要とされる面だといえます。………”
この事が、流通手段としての機能を生みだすということですね。
“………もし未来社会を考えてみたとき、その社会に貨幣が必要とされるか「必要に応じて働き、必要に応じて得るという」貨幣を必要としない社会かという二つの内どちらかを選択しなくてはならないと考えたとき、私は未来社会においても貨幣経済は立派に存在できるという確信を持っています。それを貨幣論で解き明かすものと位置づけています。………”
貨幣が便利なものである事は間違いないのですから、如何にインチキを無くするかが課題であり、其の為の貨幣論が必要です。お互いにじっくり考えましょう。