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提案:この辺で終息させましょう。
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投稿者 如往 日時 2006 年 2 月 06 日 09:14:30: yYpAQC0AqSUqI
 

(回答先: 今起こっている事は、単なる人間労働の搾取ではなく、人間の破壊ではなかろうかと思います。 投稿者 張良 日時 2006 年 1 月 29 日 22:27:56)


 張良さん、こんにちは。


 >>“………おそらく、張良さんの中では「多神教的天皇論」に関して本質の措定の段階もしくは定義化の途上にあるのではないでしょうか。もし、真実そうであるのならば、究極的には個人の内なる信仰の問題に帰すべきことであり、これ以上の言及は詮無きことのように思います。………”
 >そう仰って頂けると、正直ホッとします。

 実はこの機会に“天皇論”について再点検してもよいかも知れないと思い、数点の文献や資料を手許に集めて備えていましたので、正直を申し上げて少し残念な気持です。“天皇”については何度か触れていますので私の方からも詳述しなければならないと考えていました。
 そのことと重複するのですが、私は現時点ではシステムとしての“天皇”は実質的には既に歴史的(政治的)役割を終えていると結論しています。つまり、極々大雑把な捉え方をすれば、一度目は鎌倉幕府に、二度目は江戸幕府に政権が渡った時にその時々の時代性に纏わる役割を終え、三度目は伊藤博文等によって立憲君主制の神輿として担ぎ出されての後、1945年8月15日を以ってその歴史的(政治的)役割は完全に終焉を迎えたと謂ってもよいでしょう。それから、大多数の日本人の意識上に“天皇”が表出したのは明治政府による日露戦争の戦意高揚のための情宣活動(キャンペーン)が奏効したからで、100年も経ってはいない極最近の出来事であることを忘れてはならないでしょう。また戦後においても、社会学者の宮台真司氏が喝破しているように天皇が職掌とするような所謂“公務”にあたるものは本質的には存在しません。以上の点からも、“天皇”というcontextによって日本及び世界を再構成しようとする試みは殆んど無益との判断に至っています。
 けれども、私は“天皇家”という文化的遺産は遺すべきあり、ただし、それも文化遺産保全のパトロンであり納税者たる国民の総意に基づくべきだと思っています。さらには、元々“天皇家”は江戸遷都に深い所縁はないのですから、むしろ文化遺産の飛散防止の観点からも御所は京都周辺に完全に移管されることが望ましいのではないでしょうか。

 >USの進めるグローバル化は、USという国家そのものさえも手段として利用し(従って、いずれは使い捨てにされ)つつ為される、資本の蓄積運動だと思います。その意味では何ら新しいものではありませんが、特徴として指摘できるのは、価値増殖の意味が変質している事です。貨幣の商品的側面が捨象されてしまった今、資本の価値は物質性を失い、現実のリアリティを破壊するものとして機能し始めたと思います。あるいは、そうした側面に純化されたのだと思います。

 私にとってUSとは主に米国を拠点にして世界に暗躍・君臨する国際金融資本家とその下僕達(日本にも存在します)のことですので、その他の一般的な米国国民を指すものではありません。グローバル化とは前者が推し進めている政策であり、破壊を通じての新世界秩序の樹立はその地球支配の最終的なゴールと謂ってもよいもので、こうした画策に対し日本の人々が希求している何が、もしくはUS以外の国の人々が欲求している何が相克関係の要になるかと言えば、生存権と不即不離の自決権がそれにあたるでしょう。

 >人間の有するリアリティを総動員して、飽くなき抽象化への衝動を鎮める必要があります。取りあえずは抵抗する事、破壊の抑止が重要です。其の中から、資本の鎮静化と資本主義からの脱出経路を見出すべき時だと思います。

 それには先ず、地球のありとあらゆる素材を加工して自らの生存に利することを許可されていると、自分達はそうした権利を賦与されていると教え込まれて形成された信念の権化とも目される彼らの行動様式と世界の人々の何(リアリティ)が対立するのかを見極める必要があります。しかしながら、専ら抽象化に向かうことが必ずしも彼らに特有な行動様式ではなく、我々の本性にも含み持つものであることを肝に銘じて対処していくことが肝要でしょう。彼らの衝動を鎮めることは我々人間の生存欲求抑制の問題に対峙していく過程でもあるのです。まさしく自問自答を繰り返していかなければなりません。

 さて、張良さんとは約一ヶ月にわたり交信をして参りましたが、勝手ながらこの辺で終息させたいと考えています。固よりネットの掲示板では互いのコミットメント(言質を取り合うこと)を問うような対話は困難だと思量しています。愚民党さんをはじめとする数人の人達には無論その思想遍歴に違いはあるものの、各々の身体性において思索して来たことに伴うある種の同志的感覚が介在する場合は可能かも知れませんが、あまりに煮詰まった言辞を張良さんに投げ掛けることを極力避けてきました。ただそれによって互いの想いに反し上滑りな論調の傾向を呈したことを否定できず、遺憾にも感じています。ただ、張良さんの誠実さ溢れる真摯な対応は十分賞賛されるべきものだと思っています。

 また、会いましょう。

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