★阿修羅♪ > 議論22 > 463.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: Re: ベーシックインカム論考C−2(社会的貢献活動や文化・芸術活動などが活発になることが期待される?) 投稿者 張良 日時 2005 年 12 月 28 日 13:57:16)
ベーシックインカムに関する下記サイトの議論を手掛かりに、少し考えてみました。尚、ベーシックインカム自体の説明も同じサイトにありますので、どうぞご覧下さい。
http://homepage3.nifty.com/civilsocietyforum/page061.html
3、労働市場の二重化が進み、不安定度が強まる労働賃金に依存する生活から人々が解放される。………………
労働賃金への依存から解放されることは、べーシックインカムの直接的効果です。要は、そうした効果が今日必要あるいは適切なのかどうかでしょう。
雇用に於ける正規・非正規の二重化と賃金格差の拡大、何時解雇されるか、何時会社が倒産するか不安だという現在の趨勢は、終身雇用が大勢であった高度成長期以来の日本社会を揺るがしています。
ベーシックインカムによる労働賃金からの解放は、労働者とその家族の生活を安定させると同時に、企業や社会の構造変革を容易にする効果もあると言えます。つまりは、非正規雇用や賃金格差の拡大を容易にする訳です。
但し、そうした変化が今日行なわれているように進行するという保証はありません。何故なら、賃金に依存しない生活が可能になった時、果たして、労働者がどのような雇用のあり方を受け入れるのか不明だからです。当然、雇用されること自体を拒否することもあり得ます。
結局、雇用や労働の内実が様変わりするものと思われます。職場に於ける人間関係も変化せざるを得ないでしょう。ここでも社会の変革が避けられません。そうなった時、果たして社会の必要とする生産活動が維持できるのかどうか不明確です。資本主義的な労働と生産の変質が起こるかもしれません。
ここでも、ベーシックインカムが単なる社会保障の域を越えたものであることが分かります。人間社会のあり方として、新たなる挑戦というべきです。