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補足的な説明
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投稿者 あっしら 日時 2005 年 10 月 25 日 01:40:47: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: Re: 質問への回答と「生」&「死」について 投稿者 BBマーク 日時 2005 年 10 月 24 日 21:38:32)


>「なぜ「自殺」や「安楽死」も含め、法や社会は「死」というものを「悪」だとする
>のか?」という根本的な問いから出発しているので、法的根拠もクソもないような気
>がしますが・・・。法的根拠のない「自殺幇助」は、なぜ許容できるのでしょうか?


前回も書きましたが、そうではないと思っているので、法や社会が「死」を悪だと捉えていると思われる根拠を示していただければ幸いです。

「法的根拠のない「自殺幇助」は、なぜ許容できるのでしょうか?」という問いは、なぜ許容できないのか?の誤りなのでしょうか?

>共感できる場合とはどんな場合ですか?俺は、法律が“正しい”とは思っていませ
>ん。それは、ひとつの側面からみた価値判断に過ぎないと思っているだけです。

例えば、夫婦の一方が治る見込みがないまま寝たきりで相手を煩わせている状態が長く続いた後で寝たきりのほうが死を望みそれを相手が叶えたような場合です。

法律は“正しい”から成立しているとは思っていません。
ある範囲の人たちが共有する価値判断だと思っていますから、ひとつの側面からみた価値判断に過ぎないと言えますが、その価値判断を共有しない人にも不法行為に対し強制力を行使できる根拠になるものが法だと思っています。


>自己の意識と外的世界との関わりで生成されるものという理由が、自己にとっては外
>的要因ではないということにはならないというようにも思いますが・・・。例えば、
>子供も自己の意識と外的世界(妻)との関わりで生成されるものですが、これについ
>てはどうでしょうか?

ここでのやり取りでは、外的要因を他者の行為によるものと説明し、行為主体や「死」に至る人の意思の違いから「自殺」を「殺人」と類似的なものと考えることはできないと表明しています。

「子供も自己の意識と外的世界(妻)との関わりで生成される」は、「自己の意識」と(妻)の関わりで...という表現が何を意味しているのかよくわかりません。
(妊娠・出産の端緒に関する説明でしょうか?)

>またあっしらさんは、他の応答も含め、「自己」とは意識や思念や記憶や意志を含め
>肉体までが自己だと認識しているようにも推測されますが、どうでしょう。
>俺は、肉体も含め意志や感情や記憶等々まで「果たしてこれは俺なのか?」という疑
>問がよくおこります。「この疑問をしている者も俺なのか?」とも。

自己の範囲をどこまでと考えるかは微妙ですが、「意識する主体」に限定して“自己”と考えることもできます。
自己をそのようなものに限定すると、自分の身体のみならず、意識内容も自己とは言えなくなります。
逆に言えば、自己とは、対象化されることがないから知ることもできないものということになります。
そうなると、自己とは、感じ思考する能力という機能であって、存在としては無と言えるかもしれません。

このような「自己」認識は思弁的過ぎるので、我が身(身体)を含めて自己とするほうが落ち着きがいいのかなと思っています。


>他者のことを正確には知り得ないので、価値判断を行っていない者がいるかどうかは
>わかりません(植物状態の人はどうなのでしょうか?)。

植物状態の人は、価値判断を行っているとしても、その表明やそれに基づく行為はないと思っています。

>ただ俺の場合は、価値判断が不断で出てくるというよりも、価値判断を使っていると
>いう認識のほうが強いです。だから価値判断の必要がないと感じている物事は、「物
>事である」という価値判断を使う以外は、知ろうともしないし記憶に留めようとも思
>わないです。

価値判断の必要がないと感じることも価値判断ですし、知ろうともしないし記憶に留めようとも思わないのも価値判断に基づく行為です。

別に深く考えてから出す判断が価値判断というわけではなく、反応的に出てくる好き嫌いも価値判断だと考えています。


>「明日がやってくる」や「大人になる」は、「明日」や「大人」がどういうものか
>知っているから言うのではないでしょうか。「明日」や「大人」を体験する前に、な
>ぜそれを知りえるのでしょう。それは「明日」や「大人」を、人から聞いたり見たりし
>た記憶とその期待で歪めていることにはなりませんか?ということです。
>で、「死」については、俺は『「死」は「死」である』と・・・。ただ、これすらも
>「死」を歪めている表現にはなるとは思ってはおります。言語とはそうしたものだと。

我が身に未だ到来していない「明日」や「大人」について観念することと、その到来を認知することさえできるかどうかも定かでない「死」を観念することは同等だと思います。
臨死体験と「死」は別ものだと思っていますから、自己の経験として「死」を語る人はいなくとも、他者の「死」を見る(知る)ことはできます。
大人の振る舞いを見て「大人」を観念するように、みんなが「死」と認める誰かのそのような変化を見て「死」を観念することはできます、

「大人」であれ「死」であれ、それが実際に到来したときに、それまでの観念が歪められたものであったならその修正をする、でいいのではないでしょうか。

>例えば、「死は恐怖だ」とする観念は、一般的には「死」が怖いのではなく、「死」
>を迎えるにあたって、生きている肉体が激痛するかもしれないという「生きている」
>という状況に対する「恐怖」であって、「死」そのものではないはずです。

そのレベルの「死の恐怖」は、それほど多くないのでは...と推察します。

「死の恐怖」は、“自己の消滅”ないし“自己の行方知れず”に起因していると思っています。

「死の恐怖」は、生をいとおしく思ったり生に執着する人が“生の遮断”や“自己の消滅”を観念することで起きるものではないでしょうか?


>正確に言うなら「死」も「生」もそれすらもない。ただ“それ”が起こるだけ。“そ
>れ”すらも価値判断であり、正確には何か“わからない”し、“わからない”もない
>という感じです。

ある状態を「死」や「生」と名付けたわけですから、事象的には言われるようなものだと思っています。


>遮断されるというのは、「生」が連続しているとした「生」に対する記憶がそう言わ
>せるだけではないですか?

関係性のあった他者の「死」を経験することで、「生」の遮断は意識できると思っています。


>俺、たまに思うのですけど、「俺は、過去から今まで脈々と生きてきたというのは嘘
>で、俺の過去という記憶を持って、今生まれて(という表現もなんだけど)来たので
>はないか?」と。

「脈々と生きてきた」という感覚や観念があるだけで、今という瞬間しか「生」はないという考え方もできます。

過去の記憶というのは、過去を対象化した思考内容のことで、あくまでも現在の思惟内容です。


>なぜそう断言できるのかがわかりません。あなたが価値判断をして生きているのは、
>わかりましたが、人が価値判断をして生きているかどうかはわからないのではないかと。

価値判断は上述のようなものだという前提で、人々の言動を見聞きしている限り、人は価値判断の繰り返しのなかで生きている存在だと思えます。

>そうですか。俺は死を“悪”だとする観念を持っているであろう発言に対して、果た
>してそうなのかと思っているだけです。「死を悪」だとする法律や、またそれに対す
>る世間の同調に対して果たしてそうなのか?と思っているだけです。

「死を悪」だとする法律とはどのような法律を指してのものですか?

>なぜ「生きていきたい」のか?、その「生きていきたい」と思うのは誰か?何か?、
>等々のことを何も掘り下げもせず、ただ「生きていきたい」という考えに支配されて
>いるだけなら、「生きる意味」を考えなくとも、「死」について考え、自分なりの解
>答(観念)を形成できるのでしょうが、俺にはそれができなかったというだけです。


「生」はひとり一人のものだと思っていますので、死生に関する観念も様々だと思っています。

率直に言えば、「「死」も「生」もそれすらもない。ただ“それ”が起こるだけ。“それ”すらも価値判断であり、正確には何か“わからない”し、“わからない”もないという感じ」には共感できますが、そのように感じる人が、「生きる意味」を考えようとすることに違和感を覚えます。

「生きる意味」を自身で付与することは可能でも、「生きる意味」なるものが存在しそれを見い出すことができるとは思えませんし必要もないと思っています。


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