★阿修羅♪ > 議論22 > 178.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 読後感想 投稿者 町医者 日時 2005 年 10 月 17 日 11:11:15)
町医者さん、本当に温かいレス、有難うございました。
今後は小生の最大限の敬意をこめて、先生と呼ばせて下さい。
医療制度の様々な問題について、医療の現場にいらっしゃる先生からのご意見は、とても勉強になります。
もっとも正直に申しますと、将来日本で死ぬ可能性の少ない小生にとっては、母国の医療制度を憂慮する気持ちも切実さにおいて少々希薄ではあります。
小生が、先生のご投稿に注目している理由は、少し別なところにありまして・・。
小生ときどき、「海外投資」のサイトを覗くことがあります。
小生自身、投資という行為に全くといってよいほど興味はないのですが、ああいった即物的なサイトって、人間観察の場としては絶好なんですね。(笑)
それで、どんな人たちが出入りしているのかというと、職業別でお医者様が上位にくる。
もちろん、それって趣味の問題ですから、「医者が投資に興味を示す」ことに対して他人が四の五の口を挟むことではないし、ましてや非難するなど全くのお門違いです。
ただ、ときどき雑談調で、世の瑣末事に加えて医療や介護の問題についての専門的なご意見をお尋ねしたりすると、「そりゃあんた、〜でしょう」とパッと答えが返ってくる。
デジタル的というかオウム返しというか、会話に逡巡した痕跡が全く見当たらない人が多い。
証券会社のディーラーだったらわかるのですが・・。
先生はご自身が「医師」であることを表明されて、こちらにご投稿されています。
最初は医療“制度”についての現場からのご提言でしたが、そのうち話の流れは“生と死”に傾き、どんどんどんどん重くなってきた。
ご職業として、宿命的に人の生死を扱わざるを得ないお立場にありながら、このような(と言ったら管理人に怒られますが)雑多な人間の集まる掲示板で、誰に対しても噛み砕いた言葉で、丁寧にレスをお返しになられている。
人々の、「医師一般」に対する不信感、怨嗟が先生お一人に向けられているきらいがありますが、それでも決して開き直ったり、お逃げになったり、またご自身の「弱さ」を糊塗されようとなさらない。
権威をひけらかさず、常に双方向的な会話を心がけられ、人の意見を必ずご自身で咀嚼し、
嚥下されようとする。
あっしらさんが「町医者さんには私の終末も看取って欲しい・・」とおっしゃっておられましたが、小生自身もそう願っていることをお伝えしておきます。
今わの際で、先生のように患者やその家族と「一緒に苦しんでくれる」お医者様は、それほど多くはいらっしゃらないだろうと思っています。
それにしても・・。
>死を間近にすると、大脳新皮質の機能が落ちて、旧脳に対する抑制がはずされてか、
>この人がまさかこんな事を話すなんて、という事が多くなります。
>普段は内在していた、怒り・悲しみ・喜び・後悔・孤独・・・etcが表面化してくる。
>また、臨終を見舞いにくる人たちを観ると、その患者さんの人生を垣間見る事がある。>進んで大勢が看取りにいらっしゃるか?お義理だけで大勢来てるのか?いい人が多いか?
しみじみとさせてくれるお話です。
先生のこのお話をどう解釈するかは人それぞれでしょうが、小生については「やっぱり俺は、このままでいいんだ」でした。
「ジタバタする」という表現がある。
「腹をくくる」という表現もある。
どうもどちらも、小生には似合わない気がします。(爆)
自分はこのまま淡々と生き、できれば最後の最後まで淡々と、でももし突然の死を迎えたら、「もうちょっと飲んどきゃよかった」程度の悔恨を残すに留めておきたい。(笑)
人間なんて弱いものだから、いよいよとなったら不様な醜態晒すかもしれませんが、それすらもご愛嬌であったと周囲が笑ってくれるような生き方(死に方)ができたらと・・(笑)
まるで根拠のない話ですが、自分がどんな死に方をするのかを、人はけっこう選べるものではなかろうかと本気で考えておる次第です。(爆)
実例として10年前、本人晩酌をしていて、自分の愛妻が台所に立ったスキを狙って逝っちゃった人が小生の父親ですから。(爆)
台所から戻った母は横たわる父に、「ほらお父さん、寝るならちゃんと布団に入って!」と声をかけたそうです。(爆)
親父らしい最後でした。(笑)