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(回答先: [AML 4652] 村岡到:石原都知事の妄言⇒紀宮結婚式で「結婚は賭け」と挨拶。 投稿者 gataro 日時 2005 年 11 月 23 日 21:20:28)
http://www.janjan.jp/area/0511/0511225458/1.php からの転載。
作家・石原慎太郎氏は、自分の死後は誰も作家としての彼を「顕彰」してくれないかもしれないという不安に駆られていたのだろうか。
三島由紀夫は、ノーベル文学賞を川端康成に譲ったかわりに、命を懸けて、「作家・三島由紀夫」を世界中の人々の記憶の中に「永遠に解けない謎」として刻み込むことに成功した。この11月25日でちょうど35年が経つ(参考記事: 三島由紀夫《自決》から34年)。
11月23日(祝)に逗子海岸は「石原軍団」に占領されることになるらしい。正午に、「文学記念碑・太陽の季節」の除幕式が執り行われる。石原慎太郎氏ご本人も、彼を崇拝している長島一由逗子市長も参列する。先日、京都の金閣寺の前で手を取り合ったブッシュ氏と小泉氏のように、親密なツーショットを撮るのだろう。
来年の暮れに予定されている「逗子市長選挙」の2年以上も前から、早々に「三選出馬」を表明している長島クンとしては、なんとしても、殆ど唯一の「うしろだて」として当てにできそうな「慎太郎」サンのご機嫌を取り結んでおかなければならない。
昨年の「逗子市制50周年記念事業」の一つとして『太陽の季節・文学碑』を、観光協会(逗子市役所内にある)に市から700万円の補助金を与えて建立しようとした。しかしこの計画は、観光協会の中でも充分に周知されていなかったし、50周年記念事業のための市民委員会にも全くはかられていなかった。
しかし石原氏本人と長島市長との間では『内定』している、と市役所内などでは言われていた。不思議なことだ。市議会は賢明にも、この700万円を16年度予算から削ったため、このプランは消えたはずだった。
ところが、昨年末あたりから、海岸地区の「町内会の有志」がこの計画の復活に熱心に動き出した。中心人物は、市役所の花火大会の弁当や成人式の料理などを請け負っている家族経営の仕出し屋さんだ。去年の夏の花火大会で、ここの弁当を食べた市の職員が大勢腹下しをした、と中毒を疑われたが、検査の結果はシロだったという話もあった。
観光協会とともに「文学記念碑『太陽の季節』設置実行委員会」をつくって、商工会やロータリークラブや逗子在住の有名人や、慎太郎氏と親しい財界人などを糾合した。
一般市民への問いかけは、なかった。計画が決定してから、建設費の「寄付」を募るチラシなどが配布された。そのときに「文学碑」の完成予想写真が載っていたが、海岸のどこにどんな風に建つのかは分からなかった。「渚橋のたもと」と書いてあるので、市の幹部でさえ「橋の下あたり」だと漠然と思っていたという。
行って見て驚いた。国道134号線は鎌倉から逗子から葉山を経て三浦半島の先まで、相模湾沿いに走っている幹線で、クルマの途切れることがない。この道路ができる以前の「白砂青松」の時代を、石原慎太郎氏はしきりに懐かしんで、「逗子の自然が破壊されたのは市民の責任だ!」と、昨年の市制50周年祝賀式典のメインの講演で憤慨していたものだ。
その道路を走るクルマから、この屹立する「文学碑」は嫌でも目に入る。おととし提案されたプランは道路のすぐ脇に接していて、観光客と走行するクルマとの接触などの心配がある、ということも、議会が否決した理由のひとつだという。その点を改良したらしいが、逗子警察は何も相談を受けていないと言っている。
海岸の砂浜は国有地である。いわば国民「みんな」のものだ。海岸の「眺め」も「みんな」のものだろう。逗子市は、映画のロケなどに逗子を活用してもらおうという運動もしているときいたことがある。矛盾しないのだろうか。
誰かの勝手で、設計から完成祝賀会まで含めればかるく5千万円は超すという「寄付」を集めて、(一枚2万円の奉賀タイルには600人くらいの応募があったそうだ)「新しいランドマーク」が逗子海岸に完成する。嘆かわしい。
134号線を走るドライバーさんは、くれぐれも「よそ見」をしないでいただきたい。砂浜から扇形の階段を13段ほど上って西向きの「文学碑」の前で金色に輝く「若い太陽」と写真を撮りたい方は、くれぐれも、134号線を横断などせずに、よく見れば、道路の下をくぐる砂だらけの通路が何箇所かあるので、そちらから「安全」に浜に出ていただきたい。
そして、できるならば、海岸の大手のファミレスなどでなく、駅前方面の地元の商店街に、少しでもおカネを落としていっていただきたい、と観光協会と商工会になり代わって、ここにお願いをするものであります。
参考記事:石原慎太郎のペシミズム
参考HP:文学記念碑「太陽の季節」設置事業 特設ホームページ(文学記念碑設置委員会)
(安住るり)
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