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韓国で「銃口」上演 日本人の戦争被害テーマに
「しんぶん赤旗」11月3日 6面
小泉首相の靖国神社参拝で日韓関係がぎくしゃくするなかでも、文化交流を通じた日韓の相互理解は深まりつつあります。韓国で今年三月、教科書問題や竹島(韓国名は独島)問題で日本批判が高まり交流行事のキャンセルが続出したときとは様変わりです。
その一つが、韓国でも愛読者の多い三浦綾子さん(一九二二〜九九年)の最後の小説「銃口」を基にした演劇「銃口―教師・北森竜太の青春」の韓国巡回公演。社会的テーマに正面から取り組む演劇で知られる日本の劇団・青年劇場によるもので、十月十三日の忠清南道・唐津を皮切りに、今月十八日までソウル、釜山、光州、済州島など十四都市で順次上演中です。韓国メディアも公演に注目し、日刊紙ハンギョレ、京郷新聞、通信社・聯合ニュースなどが大きく紹介しました。
「銃口」は侵略戦争中、教師として軍国主義教育に加担した経験がある三浦さんが後悔を込めて書いた作品。青年教師が、治安維持法違反での逮捕、戦場での敗走、抗日武装勢力による拘束などの経験を経て、再び教師の道を歩む姿を描いています。
劇団関係者によると、公演を見た人たちからは、「日本人の被害を初めて知った」という声が多く寄せられたといいます。
ソウル公演を見た映画監督のキム・ドンウォンさんは「日本人の被害と加害を生々しく表現していることに感動しました」と称賛。ある高校教師は「教師とは時代を貫く目を持たなければならない。この演劇からそういう勇気をもらった」と語りました。
今年は国交正常化四十周年であると同時に、戦後六十年、日本が朝鮮半島を植民地化する始まりになった第二次日韓協約から百年という節目の年。両国政府が各種交流行事を支援する「日韓友流年2005」の一環として韓国上演が企画され、韓国芸術文化団体総連合会(韓国芸総)が招請しました。
韓国芸総は招請を決めるにあたり、「『銃口』は平和を愛し、正しい過去の歴史認識に基づいた韓国と日本の間の友好関係を願う数多くの日本人の気持ちを代弁する作品」だと評価しました。全国教職員労働組合(全教祖)も各地の講演に協力しています。
韓国公演団長の島田静仁さんは「韓国の若い観客たちが日本に対する理解を広げるきっかけになってほしい」と期待しています。
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