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(回答先: 10/21 09:46 中国、北朝鮮の施設支援 北東部の鉱山開発や製鉄 インフラ整備 共同 投稿者 倉田佳典 日時 2005 年 10 月 23 日 18:59:42)
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/scramble/scramble2005/20050913.html
2005年9月13日(火)
北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議が十三日から再開される。石炭や鉄鉱石以外に資源がないとみられがちな同国だが、欧米各国はその地下資源に虎視眈々(たんたん)と狙いを付けている。情報技術(IT)や兵器製造に不可欠の貴重な鉱物が豊富に埋蔵されているとの観測が強まっているためだ。
▽調査団を派遣
「コンテナ用クレーンが一基もないのか。一基ぐらい寄贈してやるよ」
平壌の南西に位置する南浦港。二〇〇三年ごろここを訪れた米国の大手海運会社社長は、気前よく北朝鮮の貿易省幹部にこう言い放ったという。この幹部から話を聞いた日本人関係者は「そういう出入りをしているんだな」と米企業のしたたかさに感心した。
拉致や核開発問題で日朝関係が手詰まりの中、ドイツ、イタリアなど欧州諸国は鉱山開発などに関する調査団を北朝鮮に派遣。「一部に希少金属(レアメタル)への関心があるのではないか。中国からも投資の話がかなりあるらしい」と、北朝鮮経済に詳しい小牧輝夫国士舘大教授は話す。
▽市場に風穴?
希少金属とは存在がまれか、抽出が経済的・物理的に非常に困難な三十一種類の金属の総称。ハイテク産業に使われ、安定供給が重要なため、日本では七種類が国家備蓄の対象とされている。
その一つ、タングステン。パソコンのハードディスクや電子部品に使われているほか、米国は強力な貫通力を持つタングステン弾や防御能力を高めるため戦車の鋼板などに利用、需要は非常に高まるとの見方もある。だが、この市場は世界の埋蔵量の62%、生産量の88%(〇四年推計)を中国が占める寡占状態。北朝鮮が風穴をあける可能性もある。
では実際の埋蔵はどうか。旧金属鉱業事業団(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)は衛星画像を使い、北朝鮮の資源の鉱床分布などを分析。「金を主体とする鉱床が多数分布する」と結論付けた報告書を〇一年に作成したが、具体的なことは分からないままだ。
ただ手掛かりがないわけではない。太平洋戦争中、戦争継続に必要な物資調達のため、朝鮮総督府が「重要鉱物非常増産強調期間」を設けるなど鉱物の調査や、工業化が急速に進められた。
▽乗り遅れ警戒
「朝鮮の地下資源は種類極めて多彩であり、鉱量すこぶる豊富である」
「今やゴールド・ラッシュに代わり、タングステン・ラッシュを現出する繁忙ぶりである」
一九四三年六月発行の東洋経済新報社編「朝鮮産業年報」は、豊富な鉱物として「金鉱」「タングステン」などを列挙。各企業や鉱山の様子を詳述している。北朝鮮の観光スポット金剛山にもそうした鉱物が多く存在するといい、朝鮮技術史研究家の安部桂司氏は「韓国の財閥や政府が赤字続きの金剛山観光にこだわる内実が見えてくる」と言う。
先の六カ国協議では韓国が核開発計画放棄と引き換えに電力提供を提案。七月には南北両国が資源開発分野などでの協力で合意した。「エネルギーがなく、設備も古く、採掘できない」とされる中、前外務省北朝鮮班長の原田武夫氏は「各国が地下資源を狙っているとの前提で北朝鮮との外交を展開しないと最後に(バスに)乗り遅れる」と警鐘を鳴らしている。