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(回答先: 読売【米議会黒人議員グループ、ハリケーン救援の遅れを批判】 投稿者 木村愛二 日時 2005 年 9 月 03 日 21:38:10)
2005. 09. 03
米ハリケーン ブッシュ政権、直撃 「対テロ偏重の代償」厳しい批判相次ぐ
東京朝刊
◆堤防改修、大幅削減
【ワシントン=坂元隆】超大型ハリケーン「カトリーナ」が米南部諸州にもたらした被害をめぐり、ブッシュ政権の対応に、厳しい批判が相次いでいる。ブッシュ大統領は2日、被災地を訪問したが、災害の拡大は「政府が対テロ政策やイラク戦争にカネをつぎこんだ代償」(ルイジアナ州内の郡防災担当者)との声まであり、ハリケーンが政権への大きな痛手となるのは避けられそうにない。〈関連記事1面〉
ブッシュ政権に対する第一の批判は、政府が今回最大の被災地となったルイジアナ州ニューオーリンズの治水事業への予算支出を出し渋ってきた、というものだ。今回決壊して最悪の浸水被害を招いた堤防の改修事業の費用を大幅に削減したほか、同州南東部の大規模治水事業では事業を担当する陸軍工兵隊が2006会計年度で要求した額の6分の1程度しか認めようとしなかったという。
一方、非常時に被災地の治安を担当する州兵の動員に関しても不満が出ている。国防総省は3万人規模の兵をルイジアナ、ミシシッピ両州に投入する方針だが、ルイジアナ州からは3700人、ミシシッピ州からは3800人の州兵がイラクに派遣されている。ニューヨーク・タイムズ紙は、「イラクにこれほど兵力を集中させていなかったら(被災地への)支援活動はより迅速だったのではないか」と疑問を投げかけた。
被災地で略奪が横行する中で、州兵投入などの緊急対策も遅れがちで、「ブッシュ政権は責任を果たしていない」(ケント・コンラッド民主党上院議員)など厳しい指摘が相次ぐ。ブッシュ大統領は2日、ホワイトハウスで記者団に対し「(救援活動の)成果は満足できるものではない」と述べ、活動の遅れを認めた。
大統領は、議会に105億ドルにのぼる被害復旧費用を要請する一方、インド洋津波のときと同様、義援金集めで父のブッシュ元大統領とクリントン前大統領に協力を要請し、共和、民主両党がそろって被害支援にとりくんでいるかたちを演出。「党利党略に走っている時ではない」(マクレラン大統領補佐官)と、批判をかわそうと躍起だ。大統領は、ハリケーン襲来前からイラク情勢の混迷や原油高などで就任以来最低レベルの支持率にあえいでいた。ハリケーン危機をどう乗り切るか――ブッシュ政権は重大な局面を迎えている。
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