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(回答先: [AML 2765] 実事求是: チベット問題 ダライ・ラマ CIA (2) 投稿者 木田貴常 日時 2005 年 8 月 04 日 02:46:32)
**** 引用つづき
[AML 2764] 実事求是: チベット問題 ダライ・ラマ CIA (3)
IKEDA Toru ikedatoru at online.de
2005年 8月 1日 (月) 05:47:38 JST
http://list.jca.apc.org/public/aml/2005-August/002669.html
最後に質問です。
省港さまは以下のように書かれております。
http://list.jca.apc.org/public/aml/2005-June/002091.html
すでに60年前に潰えた日本の稚拙かつお人よしな帝国主義・軍国主義はすでに過
去のものです。
日本はこれらの痛い苦い経験をふまえ、二度と戦争はしないと誓ったはずですし、
真剣に過去の軍国主義国家に回帰し、徴兵制を復活させようという勢力など誰も
相手にされておりません。
私は日本の戦争犯罪が一切無かったものだなどといわゆるネットウヨのように否
定など一切しませんよ。
ですが私は「作る会」などというグループが存在を許され、活動できる日本の自
由さをありがたく思います。
あなたは日本の帝国主義を、「稚拙」で「お人よし」だったと見なしているそうですが、その理由・根拠はなんでしょうか?
お答えください。
もし日帝の「稚拙」かつ「お人よし」であった所以が、ちょうどビジネスの世界で仕事を受注するのに失敗した時と同じように、戦争で「痛い苦しい」目にあったから、つまり「稚拙な作戦をたてて、負けたから戦争は悪」く、あるいは「戦争犯罪の証拠を消すために徹底した管理体制を敷かなかったからお人よし」というのであれば、きわめて問題含みのように思われます。
要するにそうした評価は、みずからの戦争犯罪と加害責任の問題と、そうした侵略戦争の元凶となった体制(天皇制)の問題を無視する効果をもつことになるからです。
上の質問を抱いた所以は、あなたの見解が、ぼくが勝手に名づけたところの昨今日本に跋扈する「癒し系ウヨク」(略して「イヤウヨ」?)の見解ときわめて類似しているように見えたからです。
あなたは自分をネットウヨではないと自己規定されているにもかかわらず。かれらの特性は、脆弱なナルシシズムにその基盤があり、このナルシシズムは、日本という民族国家と個体たる自己を同一視したうえで、過去の歴史を味噌もくそもいっしょくたにして賛美し日本に生まれたことをやたらありがたがることを通じて、想像のなかで間接的に自画自賛する形で現れます(哲学的にいえば、これはルサンチマン(怨恨)の表れのひとつです)。
かれらが現実の他者(外国人・マイノリティー)から批判されるとヒステリーにおちいるのは、そして他者を道徳的に劣っているか、あるいは洗脳されているとあること無いこと理由付けて非人間化したうえで排除するのは、精神分析的な意味できわめて徴候的です。
で、そんなある種の自慰的なアイデンティティー・ポリティックスの罠から、あなたも自由ではないように失礼ながら見受けられます。ぼくの誤解であることを祈ってますが。
もしぼくの上の診断に思い当たることがあれば、以下のサイトをごらんください。
http://www.videonews.com/129marugeki.html
なお付言しておけば、長期不況の効果である失業の増加と所得の減少、そしてそれと反比例する形での労働強化のなかで、プチ・ブル(小金持ちの小市民・サラリーマン)のあいだに抑圧された不満がたかまり、それがファシズムの温床となることは30年代の経験から分かっていることですが、ただ当時と現在の最大の差異は、現在の日本のファシズム的状況が、集団主義的な経済・政治体制と結合せず、ネオ・リベラリズムと結合していることが最大の特徴でしょう(グローバリゼーション時代のファシズム)。
また軍事革命を経た現在、移動の速度がました軍隊にとりつねに膨大な数の兵隊をプールしておく必要は(占領政策を今後も続けなければならない米帝以外)ないのです。徴兵制を復活することなど、日本の右翼政治家にも自衛隊にも必要ありません。(《軍国主義》の中国でも兵隊の数は減らされてます)。にもかかわらず周辺国が日本の動向を憂慮しているのは、軍事革命後の米帝のグローバルな世界戦略の変化と日本が一体化しているからです(たとえば、イージスシステムも米帝と共有している)。
文字通り、現在、米帝の軍事上のアル・カーイダ(拠点)化、属国化が進んでいるわけです。侵略の歴史を賛美する歴史修正主義は、海外へ国家の暴力装置を派遣するための国民のコンセンサス作りの側面をもっているわけです。
日本は予算からみれば、中国よりも巨大な世界第4位の軍事大国です(http://www.sipri.org/ ちなみに中国は5位)。その点を周辺国は恐れているのでしょう。現実政治としてはそうしたことです。
でなければ、なぜ自民党と一部の米帝のセンセー方はあんなに9条が邪魔なんでしょうか?理解できないと思いますが。
********(引用おわり)
池田さん、チベット問題に関するWEB資料の集大成=index、ほんとうに、ありがとうございました。
読むに、1か月分はあろうかと存じます。
なお、池田さん文中の省港氏の投稿とは、
http://list.jca.apc.org/public/aml/2005-June/002078.html
http://list.jca.apc.org/public/aml/2005-June/002091.html
です。
拝 木田貴常