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(回答先: 約束したのですから、国は靖国神社で戦死者を慰霊するべきです 投稿者 西岡昌紀 日時 2005 年 7 月 12 日 03:06:49)
西岡昌紀さん、こんにちは。
木田貴常さんには割り込みレスになりましたことをお詫びいたします。
先日のサンディ・プロジェクトにおいてA級戦犯合祀の問題が取り扱われましたが、その正当性の根拠が明快に示されたとは到底思われませんでした。極東軍事裁判に関し法哲学的にはそのLegitimacy(妥当性)に疑いの余地が大いにありますが、ご存知のように当時の日本政府によるボツダム宣言受諾からサンフランシスコ平和条約の締結によって政治的決着がついています。すなわち、客観的には極東軍事裁判の裁定を含む戦後処理のスキームを日本は内外共に受け容れることになったのです。
これを今更覆そうとしたり、あるいは見直すことはあまり生産的な所作には想われません。それでも、敢えて何らかのルサンチマンのもってゆきどころを合祀にもとめるならば、相応の論拠を必要とするでしょう。西岡昌紀さんは表面的には歴史観を捨象されていますが、A級戦犯合祀の論拠を求めるためには少なくとも明治期の靖国神社建立の経緯に至る歴史を遡行することを免れ得ないのではないでしょうか。しかし、そこにあるのは西岡昌紀さんが要とされるような双務的な約束の論理が当初から介在したのでなく、極めて政治的・統治的論理が発動した結果であることは明白でありましょう。
国家に約束を守らせんとの西岡昌紀さんの主旨と気概は理解ができないことはないのですが、畢竟するに、明治期から日本国支配の正統は主に長州の系譜であることを称揚する象徴が靖国神社であり、為政者側の論理で顕彰及び奉祀する図式には何ら変化がないと思量します。
また、会いましょう。