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(回答先: 【21世紀キメラ記号アルカイダ一族の氾濫】 英同時テロ 爆破ほぼ同時刻 地下鉄3カ所50秒の間 (産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 7 月 10 日 05:14:00)
ロンドン同時テロ 平静保つ「英国人魂」 大戦で培われた精神、今も
【ロンドン=蔭山実】大規模な同時多発テロに見舞われたロンドンでは地下鉄駅の一部が閉鎖されているものの、生活はほぼ普段通りに戻った。警察当局はテロ再発の危険を訴え、市民には出勤に注意をうながしているものの、市民の多くは「仕事を離れることはできない」と、テロに屈することなく平静を保っている。第二次大戦でのドイツ軍の空爆、北アイルランド紛争をめぐるテロをくぐってきた英国民の強い一面がうかがえるようだ。
「衝撃と不可避という思いが入り交じったような気分だった。市民の多くはいつかはこういうことが起こると分かっていた。でも、生活に影響はない。テロ後もそれまで通りに地下鉄やバスに乗って生活している」
週末の九日もロンドン中心街で授業を行った英国人の英語教師、ピーター・バーンスタインさん(30)はこう話した。「警察と協力してテロを撲滅しなければならない。淡々と日常生活を守ろうとする英国人の姿勢には自分も驚く」とも語った。
英国ではイラク参戦以降、海外の権益がテロの標的になり、治安当局がテロ計画を封じる中でロンドンの地下鉄を狙ったテロが懸念されてきた。そのときにロンドン警視庁が取った対策が冷静な市民にテロ防止への協力を求め、衆人環視の形で街を守ることだった。
慈善団体で働くエイミー・ブッシュさん(28)は「仕事はそのまま続けている。昨日は自転車で出勤したけど、週明けからは地下鉄やバスでまた出勤する」と話し、自衛も怠らず状況をみながら行動している。「ロンドン市民はテロと戦うためならどんな協力も惜しまない。警察と市民の信頼関係も強い」と話す。
こうした気質には北アイルランド紛争でカトリック系過激派、アイルランド共和軍(IRA)のテロに何度もさらされてきた背景がある。だが、冷静で不屈な魂は第二次大戦でドイツ軍の空襲に耐えた時代にしっかりと根ざしたようだ。
ブレア首相も七日、ロンドンに戻り国民向けにテレビ演説をしたときに英国民の平常を保つ姿勢と回復力をたたえた。それがチャーチル政権下、地下鉄に避難して空爆に耐えた英国民の間で言われた「英国人魂」だ。それは戦後六十年たって若者の間にも生きている。
「何事があっても平常心を保とうとするのが英国人の精神。各地域で団結して空襲をしのぎ戦争に勝利したことは英国人の誇りであり、厳しい状況にも屈しない自信につながっている」。地下鉄爆破現場に近いロンドン中心街西部で働く英国人男性(29)はこう話した。
本土では戦火がなかった米国で米中枢同時テロを機にテロへの憎悪を強く打ち出して熱狂的に国家と国民の団結が叫ばれたのとも異なる英国ならではの成熟した国民性がにじみ出ているようだ。
元外交官(81)は冷静さを保つ要因の一つとして「『英国民はテロに威嚇されることはないという決意を持とう』と、抑制のきいた表現でメッセージを投げかけたエリザベス女王の思いに英国民は従っている」と語り、非常事態での英王室の存在も欠かせないという。
一方、同時テロで二階を爆破されたバスの運転手(49)は八日に声明を出し、「普段通りに生活を続ける。おじけづくようなことはない。ロンドンの運転手は重要な仕事をしている」と、テロの恐怖と背中合わせでも気丈に仕事を続けていく意向を示した。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/10na1001.htm