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英同時テロ 爆破ほぼ同時刻 地下鉄3カ所50秒の間
【ロンドン=黒沢潤】ロンドン警視庁当局者は九日、記者会見し、七日に発生した爆破テロのうち、地下鉄三カ所での爆発はほぼ同時に起こり、時限装置が使われた可能性が高いと語った。
警視庁は当初、地下鉄での爆破テロは午前八時五十一分、八時五十六分、九時十七分に起きたと発表していた。しかし目撃者の証言などを分析した結果、三カ所での爆発は午前八時五十分ごろに、五十秒以内の間に起こったと修正した。
爆破テロで使われた高性能爆弾は自家製ではなく、バスの車内で爆発した爆弾はバッグの中に入っていたという。
英紙ガーディアンによれば、地下鉄トンネル内には今も約二十人が取り残されている。最悪の場合、死者数が七十人を超える可能性もある。
一方、英各紙は、警察当局が在英のモロッコ人で、二〇〇三年のカサブランカでの爆破テロに関与したとされるムハンマド・ガルブジ師の行方を追っていると伝えた。米CNNテレビは、ヨルダン人テロリスト、ザルカウィ容疑者の組織の犯行との見方が強まっていると報じている。
犯人グループ特定の有力な手がかりはバス爆破で死亡した男の身元だ。英紙デーリー・テレグラフによると男は二十代。警察当局はDNA鑑定で身元を洗い出す。
一方、国際テロ組織アルカーイダ系の「アブハフス・アブマスリ旅団」は九日、犯行声明を出した。同旅団は昨年三月のマドリード列車同時爆破テロの際も犯行声明を出していた。今回の爆破テロでは、「欧州アルカーイダ聖戦秘密組織」を名乗る組織がすでに犯行声明を出している。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/10iti003.htm