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(回答先: “小泉劇場”主舞台「東京10区」 術中はまった小林氏 【産経新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 9 月 14 日 01:52:46)
巨大与党 戸惑いの自・民・有権者 「大権の主」なき小泉後
祭りの後は、その祭りが狂騒とサプライズ(驚き)に満ちたものであればあるほど、虚脱感が漂う。
小泉純一郎首相の改革姿勢に共感し、自民党に一票を投じはしたが、「これほど与党が議席をとるとは思わなかった」と困惑されている読者も少なくないのではないか。
世論調査をもとに「自公三百議席うかがう」と報道した小紙も偉そうなことは言えない。泡沫(ほうまつ)候補とみられていた自民党の「刺客」候補たちが各地で爆発的な支持を集めている事実をにわかに信じられなかったことを告白しなければならない。結果は、「うかがう」どころか三百議席をはるかに超え、衆院全議席の三分の二まで超えてしまった。
落選した民主党の石井一副代表が「まさにハリケーン。『小泉カトリーナ』だ」とうめいた気持ちはよくわかる。
衆院で三分の二を占めるという事態がどれだけすごいことなのか。
参院でも三分の二の賛同者が必要な憲法改正の発議以外、政府・与党が提出した法案は、参院でたとえ否決されようとも、その気があれば衆院で再議決し、成立させることができる「万能の剣」なのだ。
この大権を手にした宰相は戦後、小泉首相が初めてなのである。
国民新党の綿貫民輔代表が「小泉首相は議会を子分にしようとしている。議会制民主主義の冒涜(ぼうとく)で、独裁政治の始まりだ」と吼(ほ)えるのもあながち杞憂(きゆう)とはいえない。
とはいえ、祭りから一夜明けた十二日、小泉首相や与党幹部から歴史的勝利を勝ち取った燃え立つような高揚感は伝わってこなかった。
午後二時から自民党本部で行われた小泉首相の記者会見では、居並んだ自民党幹部の何人かは選挙疲れからか居眠りをしているようにも見えた。会見自体も来年九月を超えての「任期延長はない」ことを首相が改めて確認するにとどまった。むろん、新たなビジョンが示されたわけでもない。
つまり、来年秋以降、この「万能の剣」を使う主がはっきりせず、郵政民営化実現以外の使い道もはっきりしないのだ。理論的には消費税率アップも楽々とできてしまうが、その責任はすべて首相と与党の肩にかかってくる。48%の得票で七割以上の議席がとれてしまう小選挙区制では、小泉首相という「カリスマ」がいない次回選挙で反動となって自民党にかえってくる可能性は高い。ある与党幹部が「勝ち過ぎた」と漏らすように、予期せぬ大勝利にとまどいさえ感じられる。
壊滅的敗北を喫した民主党は、虚脱感どころの話ではない。
中野寛成、藤井裕久、米沢隆、海江田万里の各氏ら歴戦の将が枕を並べて討ち死にするなど、半数近い前職が姿を消した。
常識的には、任期満了となる四年後の平成二十一年九月近くまで「政権選択選挙」である衆院選が行われる可能性は与党が分裂でもしない限り、極めて低い。これからの四年間は、捲土(けんど)重来を期す「浪人」にとってあまりに長い。
「ポスト岡田」に名前があがっている面々も菅直人元代表や小沢一郎副代表ら「昔の名前」がほとんどで、代表選びが盛り上がらないのもやむを得ない。
だが、モノは考えようである。次の決戦まであと四年。思い切って若きリーダーを選んでも研鑽(けんさん)を積むには十分な期間がある。巨大与党に対抗し得る勢力が育たねば、議会制民主主義は危機に瀕(ひん)する。(乾正人)
http://www.sankei.co.jp/news/morning/13pol003.htm
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