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(回答先: 外資の選挙眼：“小泉王政”にまず安心、暴走は警戒−日本株関係者 (ブルームバーグ) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 9 月 12 日 16:54:51)
【経済コラム】小泉純一郎首相に託す私の手紙−Ｗ・ペセック (ブルームバーグ)
2005年9月12日(月)14時34分
９月12日（ブルームバーグ）：
拝啓 小泉首相殿
最初に祝意を申し上げます。11日の総選挙は、圧勝と言えるほど印象的だ
った。あなたには本当に敬意を払わなければならない。自民党が改革を実行で
きると、最終的に有権者を納得させた。一方、野党はそれができず、完敗とな
った。
日本が二大政党制を受け入れるとの期待が多かったが、それもこれまでだ。
でも、これまでで最も強い政治力を持ったあなたにとって、無駄にする時間は
ない。日本経済は改革が必要で、あなたは日本を次の段階に移行させたい改革
派議員で自民党を束ねてきた。今回の景気回復はすべて中国の好景気や民間部
門のリストラ（事業再構築）のおかげだ。時間は迫っている。
われわれメディアは問題や失敗を指摘するのはうまいが、解決策を提示す
ることはまれだ。だからここに、10項目の計画を慎ましく提出したい。
１．郵政民営化関連法案を修正せよ。あなたはこれまでで最も強い力を得たの
だから、民営化計画の不十分な部分は削除したらいい。新たに設立される４社
の株式持ち合いを容認するな。こうしたなれ合いは将来の再グループ化をもた
らすだけでしかない。郵便貯金制度は国債の購入継続を迫るのではなく、独自
の投資決定をさせてみよう。状況を加速させたらいいではないか。郵政民営化
の完了が予定される2017年までに状況は大きく変わり得る。
２．ほかの改革にも集中せよ。郵政民営化は日本のあらゆる問題の一例だ。集
中すべき問題に年金改革がある。景気拡大に向けて熱心な預金者にもっと支出
を促したいなら、将来についてより明確な確信を与えよ。退職するまで年金制
度が崩壊しないと比較的若い世代が信用するまでは、景気拡大は進まないだろ
う。
３．アジアとの傷を癒すべきだ。あなたの挑発的な靖国神社参拝は、称賛より
経済問題の方が大きい。もちろん、アジア諸国が懸念する場所を訪れることへ
の非難は多い。中国や韓国の指導者が同じ部屋に座り、経済協力を議論するこ
とすらできなくするという意味で、なおさらそうだ。
４．女性にもっと権限を持たせよ。11日の総選挙では、より多くの女性候補を
擁立させることであなたが望んだような大きなニュースになった。だが、政府・
企業が才能のある高学歴の女性の労働力をフルに活用することで、経済成長率
は高まるだろう。性差別も日本の低い出生率に影響している。キャリアが欲し
い女性も増えており、出産を先送りしている。もっと手ごろな育児施設の充実
などが助けとなろう。
５．債務を削減せよ。日本の巨額な債務残高によって、日本の信用格付けはボ
ツワナより低い水準だ。成長や新製品・技術の開発のため、より多くの資金を
求める民間会社を市場から締め出してもいる。
６．輸出以外に活路を求めよ。日本経済はなお海外でのモノの販売に依存し過
ぎている。日本の消費者は世界で最も豊かで、豊富な知識を持った積極的な買
い物客だ。恐らく法人税ではなく個人向け減税が、ここ数年あなたが求めてき
た国内市場の繁栄のきっかけになるかもしれない。
７．都市部の得票に集中せよ。総選挙であなたは大胆なことをやってのけた。
自民党の支持地盤で郵政改革に抵抗している地方の票を犠牲にして、都市部の
有権者からの票獲得に力を入れたことだ。これを続けよ。都市部の住民は無駄
な公共事業を支持しない傾向がある。
８．移民をもっと受け入れよ。民族的な同質性の重視に伴う外国人労働者不足
は、経済的な逆風を強めている。急速な高齢化と出生率低下が進んでおり、生
活水準を脅かす人口統計上のリスクが止まる気配はほとんどない。唯一の解決
策は海外からの労働者受け入れだろう。
９．観光業を拡大せよ。日本は京都、寺院、庭園、温泉、スキー場、世界で最
も卓越しているとも言える料理など、明らかに文化的な資産がある。しかし、
観光客は今なお日本を通り越して、タイやマレーシア、中国に群がっている。
日本は観光業を成長産業とはほとんどみていない。これは間違いだ。
10．起業を奨励せよ。もちろん日本では、多くの革新が行われている。起業を
増やし、もっとリスクを取ることを奨励すれば、日本は雇用保護より雇用創出
で一段と多くのことができるだろう。
小泉首相、これがあなたの前にある困難な道を示した私の意見です。これ
はあなたや自民党の仲間にとって容易ではないだろう。あなたには今、現在の
経済成長で得たチャンスの追い風が吹いている。これを利用しなければ、日本
は新たな景気回復を無駄してしまうことになろう。それは、自民党にとって初
めてのことではないだろう。また忘れかけていた。自民党は今や、改革の政党
であることを。
敬具
ウィリアム・ペセック・ジュニア拝
（ペセック氏は、ブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコ
ラムの内容は同氏自身の見解です）
原題：A Letter and To-Do List for Japan's Koizumi: William Pesek Jr.
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(Update1)（抜粋） {NXTW NSN IMOS6O1A74E9
http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext.html?id=12bloomberg32aJLlEb5.BO_s
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。