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(回答先: 内橋克人:問われるのは日本の民主主義 支える努力を─「東京新聞」 投稿者 天木ファン 日時 2005 年 9 月 06 日 17:36:36)
安心社会、どう保証 内橋克人氏 '05/8/14
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200508140006.html
郵政問題に端を発した今度の衆院選。選ぶ側はどこに視点を置けばいいのか、紙齢四万号座談会に出席のため中国新聞社を訪れた評論家の内橋克人氏に聞いた。(聞き手・難波健治編集委員室長)
―小泉純一郎首相は郵政民営化の是非を争点にしようとしています。
そこに単純に乗せられてはいけない。反対・賛成の色分けをし、反対派をあぶり出して攻撃することで大衆の憤まんのはけ口とするのが小泉流だからだ。示された民営化の中身に問題があり、そこを見なければならない。
―民営化の本来の論点は。
核心は三百三十兆円の資金をどうするかだ。民間に流したら経済が活性化するというが、それは大うそ。世界的な低収益構造とマネー過剰の中で投資先は見つからず、下手をすれば国際的な投機リスクにさらされ、元も子も失う恐れがある。せっかくの安定した資金を、政治的選択で少子高齢化に対応する社会づくりに回す―などの方法もあるのに。
―それでは財政投融資の失敗の二の舞いになりませんか。
いわゆる出口論だが、現在は巨額の資金が公共投資につながるルートは遮断されている。これは本来政治の側の問題であって、資金のせいではない。民営化とは無関係な話が混同されている。
―「民営化はアメリカのさしがね」との造反議員の指摘は。
外れていない。中曽根内閣時代、アメリカからの圧力による構造協議の中で「内需拡大」などとともに示された項目の一つだ。これは在日米大使館などのホームページでも示されている。そのアメリカに強要された公共投資など内需拡大策そのものが財政危機を招いたのだが、いまだにアメリカの意思を忠実に実行しようとしているのが小泉首相だ。
―小泉政治全体をどうみるかも有権者に問われています。
真の争点はそこだ。首相が主導している改革は「新自由主義」によっている。これは、アメリカが求める世界同一基準の市場に日本を投げ込むこと、つまり企業は自由に振る舞い、個人は自己責任という言葉ですべてのリスクを背負う社会にしてしまうことだ。その是非が問われている。
―新自由主義が進めばどうなりますか。
二〇〇四年の東証一部上場企業で見ると、売り上げがわずか1・9%増なのに、収益は26・9%と異常なアップ。リストラや低金利などで、本来家計に流れるべきお金が企業に移ったからだ。企業は太り家計はやせる中で、持つ者と持たざる者、都市と地方の格差がますます広がる。
―判断基準をキーワードで示すと…。
「安心」。言い換えれば「不安社会」の超克だ。例えば郵貯がここまで膨らんだのは国の後ろ盾に、国民が安心を感じていたから。年金も福祉も含めて私たちの安心はどう保証されるのか―で判断したい。単純化された争点に惑わされずに。
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