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(回答先: 社説:総選挙公示 政権選択の大きな構図競え(毎日新聞)---与党は、より指導力のある総裁を新首相に。解散は反対派つぶしだ 投稿者 竹中半兵衛 日時 2005 年 8 月 30 日 08:51:05)
9・11総選挙 きょう公示
『真剣』勝負の時がきた
総選挙が三十日、公示される。政権選択の時だ。郵政民営化だけでなく、年金や景気、外交など課題は山積する。各党と候補者はしっかりと選択肢を示してほしい。
国政選挙で各党の主張する重要政策が、これほど違うのは珍しい。
「郵政法案に賛成か反対か」。与党の自民、公明両党は争点を一点に絞ったのに対し、野党の民主党は「年金改革と子育て支援」を強調する。共産、社民両党は憲法九条改正反対を鮮明にし、国民新党は小泉政治を批判した。
二十九日の日本記者クラブでの党首討論会で、各党の主張はかみ合わなかった。
■政権交代が焦点に
だが、前哨戦は小泉純一郎首相の仕掛けた「郵政選挙」が、大きく、さまざまな波紋をもたらした。
郵政法案に反対した前職候補を公認せず、対抗馬に「くノ一」「刺客」を次々と送り込んだ。そのあおりで反対派の新党までできた。
「小泉VS反小泉」の骨肉の争いは連日、民放のワイドショーで取り上げられた。仏紙ルモンドが「こっけい、悲壮、陰謀と裏切りの交じった戦い」と揶揄(やゆ)したように、多くの国民の目を引き、時代劇さながらだった。
国民の関心は高まっている。選挙が盛り上がるのはいい。投票率アップにもつながる。ただ、若貴の兄弟げんかのような内輪もめにだけ、目を奪われては困る。
いよいよ選挙戦本番だ。これからは芝居であってはならない。首相は自民、公明両党で過半数を割れば退陣すると明言し、民主党の岡田克也代表も政権を取れなければ、辞任すると言い切った。退路を断った二人にとっては「真剣」勝負だ。
それに今回の選挙は歴史的に見て、政治の大きな曲がり角になるかもしれない。
政権交代が可能になりやすいという小選挙区制を導入してから四回目の総選挙だ。この間に自民、民主の二大政党化が進み、有権者にとっては政権交代の是非が大きな選択肢になってきた。
その意味でも、今回の選挙は「真剣勝負」である。
さて、選挙の争点は何か。「郵政」だけでなく、問われるのは四年余の小泉政治のすべてである。
まず小泉改革。確かに二〇〇一年の政権発足時といまの経済指標を比べると、金融機関の不良債権残高や完全失業率などは改善した。
だが、肝心の構造改革では道路公団民営化は大骨が抜かれ、中途半端に終わっている。首相は公約した国債発行三十兆円枠を破り、財政赤字は膨張し続ける。国家公務員の定員削減も遅々として進まない。
■近隣外交の再構築を
小泉政権になって医療費のサラリーマン本人の窓口負担が二割から三割に上がり、年金や介護にかかる国民負担も増えた。
最も気になるのは外交の行き詰まりである。
首相は就任以来、年一回の靖国神社参拝を続け、日中、日韓関係は冷え込んだままだ。このため、北朝鮮による日本人拉致問題、日本の国連安保理常任理事国入りは両国の協力が得られず、進展がみられない。
十二月中旬に期限がくる自衛隊のイラク派遣も気がかりだ。駐留するサマワの治安は悪い。民主、共産、社民は早期撤退を主張している。首相は言及しないが、「継続」か「撤退」かは大きな争点だ。
首相は「古い自民党をぶっつぶし、新しい自民党をつくる」とも言っている。だが、「刺客」の女性官僚や料理研究家、IT社長らが当選したとしても、それだけで自民党は変わるのだろうか。
前職候補の中には、本音は郵政民営化に反対なのに、公認ほしさに「賛成」に転じた者も多いはずだ。選挙が終われば、いつ反旗を翻すかわからない。そもそも、法案を否決した参院の顔ぶれは変わらない。
にわか仕立ての刺客候補も、どこまで小泉政治を理解しているのか疑問だ。「靖国」「イラク」について、どう考えるのか聞いてみたい。
政権選択という一面を持つ今回の選挙で大切なのは、マニフェスト(政権公約)である。二年前の前回総選挙で初めて登場し、政党にも有権者にも定着してきた。
予想より早く人口減少が始まり、少子高齢化は急速に進む。それを乗り切るための財政再建、行政機構や社会保障制度の改革は急務である。
また、アジアでの地域連携は時代の要請だ。経済から安全保障にわたる幅広い枠組みづくりに取り組むときだ。各党はどんな青写真をもっているのか。
■「白紙委任」では困る
今回選ばれた政権は、解散がなければ、原則として四年間の国政を担うことになる。「郵政」以外の政策は「白紙委任」ということにしてはいけない。
政権交代か、小泉政権の継続か、それとも、大きな政界再編の幕が開くのか。九月十一日の投票日に有権者が決める。それまでじっくりと選挙戦を見つめていきたい。
http://www.tokyo-np.co.jp/sha/
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