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(回答先: 新党日本の田中代表:郵政解散は「憲法違反・議会民主主義の否定」 (ブルームバーグ) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 8 月 29 日 08:50:34)
独総選挙 日本に酷似
首相が自らの改革を問うため、捨て身の議会解散を決断。改革に反対の与党の一部が首相から離脱し“骨肉の争い”に−。どこかで聞いたような政争劇が、ドイツでも過熱している。時を同じくして日本の展開にも重なるシュレーダー首相の賭けは、吉と出るか凶と出るか。投開票まであと二十日、ドイツ総選挙の背景と情勢を探った。 (ベルリン・熊倉逸男)
■弱者に痛み
「私にとって大切なのは改革、すなわちドイツに新しい力を与える政治への承認。そのために(国民の)新しい負託が必要なのだ」
二十五日。独連邦憲法裁判所がシュレーダー首相の連邦議会(下院)解散を合憲と判断。九月十八日の総選挙実施が確定すると、首相は一言、解散にかけた決意を新たにして、ベルリンから選挙遊説に旅立った。
首相が民意を問うのは「アジェンダ2010」と題した経済活性化などへの改革である。中でも、焦点は失業者に就業を促す「ハルツ4」法。政権は昨年、同法を成立させ、今年から施行した。
だが、この法律によって、生活保護費と一本化される失業手当が低所得者層で減少。職のえり好みをした場合は支給額が削減されるなど“弱者”に痛みを強いたことから、失業率が約20%に上る旧東独地域を中心に反発が拡大した。
しかも、同法の効果は上がらず、失業者が増える一方の中で、シュレーダー政権与党の社会民主党(SPD)は昨年来、六つの州議選で連続して得票率を減らした。今年五月には牙城の西部ノルトライン・ウェストファーレン州でも第一党から転落。州代表で構成する連邦参議院(上院)は過半数を切ってしまった。
その結果、三年前に発足した第二次シュレーダー政権下で、下院では可決した政府法案のうち、約六分の一が上院で否決され、首相が目指す改革は停滞。この“袋小路”状態を打破したいとの思いが、シュレーダー首相を解散に駆り立てていった。それは、郵政改革法案の参院否決を受けて、小泉純一郎首相が決断した衆院解散とそっくりの構図だった。
■盟友も離党
一方、日本の郵政法案をめぐる自民党内の造反と同様、シュレーダー首相の改革に対する“身内”からの反乱も、解散の大きな理由となった。
SPDで中道・現実路線の首相は、労働者層重視の左派を振り切る形で政策を推進してきた。このため、ハルツ4には党内からも反発が続出。左派の一部は離党し、旧東独政権党の後継政党、民主社会党(PDS)に合流し、勢力を拡大したPDSは先月「左翼党・PDS」と改称した。
左翼党の旗頭になったのは、SPD党首を経て第一期シュレーダー政権で財務相も務めた、首相のかつての盟友、ラフォンテーヌ氏だ。
同氏は左翼党のマニフェスト(政権公約)発表会見で「首相は(政権発足時の)一九九八年の選挙公約を破った。約束を破ったいかなる者とも協力しない」と述べ、敵意をむき出しにした。
左派の論客で鳴る同氏には、今なおSPD内部からも支持が厚い。ベルリン郊外の小都市を選挙区とするSPD前職の候補は「支持基盤のうち、どのくらいが左派党に流れるか分からない。前回以上に厳しい戦い」と、危機感を募らせる。
それ以前に、選挙戦は前回と違って、与党に有利なイラク戦争などの外交政策は大きな争点とはならない。コール前政権下で最大保守政党、キリスト教民主同盟(CDU)の幹事長を務めた独政界の“ご意見番”、ガイスラー氏は「シュレーダー氏はSPD(の政策理念)を売り渡し、SPDはCDUのようになった。しかし、彼が得たものは何もなかった」と、首相の政治手法の失敗を指摘した。
最新世論調査で、SPDの支持率は31%。42%の最大野党会派、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)に大きく引き離されたままだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050829/mng_____kakushin000.shtml
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