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(回答先: 衆議院選:民主党のマニフェスト原案 全文1 「毎日新聞」 投稿者 怪傑 日時 2005 年 8 月 17 日 07:03:35)
【政治面】2005年08月17日(水曜日)付
財政・年金・アジア重視 民主マニフェスト
民主党が16日に発表したマニフェスト(政権公約)は、歳出削減を軸とする財政健全化や年金制度の抜本改革、アジア外交重視などを前面に打ち出した。小泉首相が総選挙の争点を「郵政民営化の是非」一本に絞ろうとしているのに対し、小泉政権4年間の実績評価をもとに、政策全般にわたって明確な対立軸を示すことで、自民党内の「造反者つぶし」ばかりが脚光を浴びる前哨戦の巻き返しを図りたい考えだ。(矢部丈彦)
今回の総選挙を政権選択選挙と位置づける民主党にとって、自民党に先立って発表したマニフェストは反転攻勢のかぎだ。
目玉政策はいずれも小泉政権の「失政」を浮き彫りにする狙いがある。例えば「3年間で10兆円の歳出削減」という財政再建の目標。小泉首相が当初掲げた「国債発行30兆円枠」の公約は破綻(はたん)し、「10年代初頭のプライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化」への確たる見通しも立っていない。
民主党も13年度のプライマリーバランス黒字化を掲げるなど、一見、政府・自民党と目標は似ているが、役所の無駄遣いを検証する「行政刷新会議」を設置し、「『政官業』の癒着構造の中で、小泉内閣ができなかった」(岡田氏)歳出カットに取り組むと強調。国の直轄公共事業半減(1・3兆円)や国家公務員人件費2割減(1兆円)など、項目別の削減目標も明記した。
3年間で17兆円の経費削減を図る一方、マニフェストに基づく政策実現のために約7兆円を回すなど歳出にメリハリをつけることもアピール。政府が民営化を決めた道路公団も廃止とするなど違いを打ち出した。
外交政策では、小泉首相の靖国神社参拝で行き詰まっているアジア外交に焦点を当て、「日中関係の再構築」「日韓関係の強化」「東アジア共同体の構築」などアジア重視を鮮明にした。イラクから自衛隊を12月までに撤退させる方針を明記したのも、イラク戦争を支持した首相との違いを鮮明にする狙いだ。
郵政民営化は「有権者に説明がつかない」との立候補予定者の要望に押される形で、政府案への対案を示した。結果的に首相の「土俵」に乗ったわけだが、「最大の目的は郵貯・簡保の資金が無駄遣いされている実情を是正することだ」として、「民営化ありき」の政府案とは異なる。
一方、選挙戦でサラリーマン増税への批判を強めるため、負担増につながる公約は控えめだ。08年度までの「年金目的消費税」の導入は示したものの、「歳出削減の状況によって税率も異なる」として、党の方針である「3%」という数字は盛り込まなかった。政府が進める所得税の定率減税廃止も「将来的には必要」(政策担当者)と認めながら、当面は否定。「まず歳出削減の努力を徹底的にすべきだ」(岡田代表)としている。
◇ ◇
◆民主マニフェスト(要旨)
民主党が16日発表したマニフェスト(政権公約)の要旨は次の通り。
【憲法】
・皇室典範を改正、女性の皇位継承を可能とする
【外交・安全保障】
・戦争犠牲者などのための国立追悼施設を建立
・日中関係再構築。東アジア共同体の構築めざす
・日米地位協定の改定に着手し3年を目途に結論
・米軍の変革・再編で、在沖縄海兵隊基地の県外への機能分散を模索し、戦略環境の変化を踏まえて国外移転をめざす
・「国際平和協力隊(仮称)」の創設を検討
・イラクから自衛隊を12月までに撤退させる
【社会保障・雇用】
・議員年金を直ちに廃止
・すべての年金を所得比例年金に一元化。保険料率は上限15%。税を財源とする最低保障年金で月額7万円を保障。財源に年金目的消費税を導入
・納税者番号制度を導入
【子育て】
・月額1万6千円の「子ども手当」を創設
・出生児1人あたり20万円の「出産時助成金」
・義務教育終了年齢までの医療負担を1割に軽減
・「子ども家庭省」設置
【教育・文化】
・公立小中学校改革で、06年度に「地方教育行政法」を改正し権限を市町村と学校現場へ移譲
・義務教育財源を国から市町村に直接交付する教育一括交付金制度を導入
【地方分権・市民活動支援】
・現在約20兆円の補助金のうち18兆円を原則廃止、3年以内に税源移譲(5・5兆円)や一括交付金(12・5兆円)に
・NPO(非営利組織)の5割程度が税制優遇を受けられるよう要件緩和
【財政健全化】
・3年間で10兆円の歳出カット、国債発行額30兆円未満、プライマリーバランス赤字の半減を実現
【郵政改革】
・06年度中に郵便貯金の預け入れ限度額を700万円に引き下げる。8年以内に郵貯220兆円を半減させる
・郵便事業は国の責任で全国的サービスを維持
・縮小後は政府系金融機関との統合を含め、あらゆる選択肢を検討
【経済・規制改革・中小企業】
・道路公団を廃止し、高速道路を原則無料化
・道路特定財源を廃止
【農林水産業】
・原則としてすべての農家に総額1兆円程度の直接支払いを実施
【環境・エネルギー】
・地球温暖化対策税創設
【法務・人権】
・法務省から独立した人権委員会の設置を盛り込んだ「人権侵害救済法案」を成立させる
【暮らしの安全・安心】
・特別立法でアスベスト被害の救済制度を構築
・警察の不正経理問題を解明し、「報償費」「捜査費」を改廃・圧縮
【政治改革・行政改革】
・「迂回(うかい)献金」を禁止
・衆参国会議員の定数を1割以上削減
・選挙権を18歳以上に
・官僚や特殊法人の役職員の天下りを禁止
・3年間で国家公務員人件費総額を2割削減
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