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(回答先: 「ポスト小泉」動き加速 郵政法案、薄氷の可決 【朝日新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 7 月 06 日 06:10:43)
反対37票 読み切れず
『郵政』薄氷の通過
自民党議員が青票(反対票)を投票すると野党側の議席から、一斉に歓声があがる。興奮状態の中、行われた郵政民営化関連法案の衆院本会議採決は、自民党議員が大量に造反した結果、わずか五票差で可決されるという薄氷のドラマとなった。当初、だれもが「政局にはならない」と思っていた同法案の扱いが、なぜここまで緊迫したのか。執行部、反対派が繰り広げたギリギリの神経戦を追った。 (政治部・金井辰樹)
■プロローグ
ドラマの序幕は先月二十八日の自民党総務会だった。この総務会で、久間章生総務会長は、法案の了承を取り付けた。
執行部側は、どれだけ議論を重ねても亀井静香元政調会長らの賛成は得られないと見切り、多数決で強行突破した。だが、これは立党以来の伝統だった「全会一致」を崩したことになり、多くの自民党議員は、党内民主主義の崩壊と受け取った。
「あの時からひそかに反対準備を始めたんだ」
この日、反対票を投じた中堅議員は、こう打ち明ける。
純粋な政策論、小泉純一郎首相への反発に、執行部の党運営に対する不満という新たな要素が加わり、反対の火の手は静かに、確実に広がっていった。
■悪循環
この段階で、執行部は、反対派の怒りを必ずしも正確に把握していなかった。久間氏らは「反対は処分するが、欠席は不問」という戦略をたてた。造反議員に広がりがないと読んでいたため、その中の「反対」を「欠席」に導けば楽々可決できると計算していた。
ところがこの戦略は裏目に出た。執行部への不満が高まったところに「欠席は不問」という情報が伝わったことで、渋々賛成するつもりだった「消極的反対派」が雪崩を打って欠席する構えを見せたのだ。
危機感を持った執行部は、ここで「欠席でも厳罰」と方針転換。しかし、これが「どうせ処分されるなら堂々と反対しよう」という心理を生み、最終的に、予測を上回る三十七人が反対した要因となった。
執行部の対応の変化は、まず大量の欠席予備軍を生み、さらに彼らを反対者に転換させるという悪循環を招いた。中川秀直国対委員長は本会議後、公明党幹部に対し「締め付けが逆効果になったようだ」とつぶやいた。
本会議採決後、国対幹部は「反対と欠席は意味が違う」と述べ、またもや造反議員への対処を軌道修正する可能性を示した。この“揺れ”は、今の執行部の迷いを表している。
■後遺症
法案は可決された。しかし、執行部にとって、ハッピーエンドではない。少なくとも反対、棄権、欠席した五十一人は、自民党公認なしで選挙を戦う「地獄」を覚悟して投票を迎えた。彼らは、「第二ラウンドはノックアウトする」(亀井氏)と、参院段階での否決・廃案に向けて全力を挙げる。仮に、参院でも可決して法案が成立したとしても、執行部との「和解」が近い将来に、実現するとは思えない。
また、執行部側も、処分を明言している以上、そう簡単に振り上げた拳をおろすわけにはいかないだろう。
「議場の雰囲気をみていて十二年前を思い出したよ」
自民党ベテラン議員は本会議後、宙をにらみながらつぶやいた。
一九九三年六月の衆院本会議では、宮沢内閣不信任案に自民党羽田派らが賛同。衆院解散、自民分裂、そして政界再編につながった。
「最後はまとまるところを見せたかったが、残念だ」
衆院郵政民営化特別委の筆頭理事として審議を切り盛りしてきた山崎拓氏の表情からは、可決による達成感は、みじんも感じ取れなかった。
■締め付け効果薄く 若手、比例にも造反目立つ
五日の衆院本会議で行われた郵政民営化関連法案の採決で、自民党の造反議員は反対三十七人、欠席・棄権十四人の計五十一人に上った。ベテラン議員が中心とみられていたが、意外に若手の造反も目立った。
派閥別で造反が最も多かったのは、反対十六人、欠席・棄権三人の計十九人に上った旧橋本派。次いで亀井派が反対十二人、棄権一人で、両派で六割以上を占めた。堀内派は三人が反対、五人が欠席・棄権。このほか、森派は二人、山崎派は三人が造反した。高村派と旧河野グループは一人ずつだけで、小里派と二階グループは、全員が賛成に回った。
党執行部が、重点的に説得にあたったのは、選挙基盤の弱い若手や比例代表選出議員。選挙になっても党の公認を与えないとして、翻意を促した。また、公明党も造反議員には選挙支援しないと圧力をかけた。しかし、ふたを開けてみると比例代表選出は十二人が反対、欠席・棄権も五人いた。また当選一−三回の若手も計十八人が反対。反対票の半数近くを占めた。
この点からも執行部の締め付けが空回りしていたといえる。
また、造反すれば厳しく処分するとしていた副大臣、政務官についても四人が反対。官邸サイドの“脅し”も効かなかった。 (西川裕二)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050706/mng_____kakushin000.shtml
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