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(回答先: 道路公団副総裁を逮捕 橋梁談合、分割発注を指示 【朝日新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 7 月 26 日 08:03:14)
天下り確保へ公団便宜
発注側初の逮捕
日本道路公団発注の橋梁(きょうりょう)工事をめぐる談合事件で、検察当局の捜査は公団ナンバー2の逮捕へと発展、「公団関与」の構図をえぐり出した。今秋に迫る公団民営化を控え、検察当局は「業者側だけの問題で終わらせない」という執念で、公団の“天守閣”に切り込んだ。道路公団の膿(うみ)は、民営化までに一掃されるのか。 (社会部道路公団取材班)
「談合と天下りは表裏一体」(検察幹部)として、公団工事の談合の背景に天下りの構図があるとみていた検察当局は、公団企画部長として技術系職員の天下り先を差配し、事件当時は橋梁担当理事や技師長を務め、発注業務を統括していた内田道雄容疑者(60)=現副総裁=に着目した。
「工事が減っているため、分割(発注)して工事を増やしてもらう必要があった」
逮捕の決め手は、業界に天下り後、談合を仕切ったとされる元公団理事神田創造容疑者(70)の供述だ。談合事件は発注側の関与があっても刑事責任を問う法律上の規定が乏しい。「現職」の摘発は一時、難航しているともささやかれた。
だが、公団本社で押収した会議録や関係者の供述から、神田容疑者が内田容疑者に工事の発注方法を変更してもらうよう依頼していた疑いが、次第に裏付けられていく。
◇
事件の本質は、公団側が天下り先を確保するため、ゼネコン汚職事件(一九九三年)を契機に、公団が天の声を出せなくなった後も公団OBに受注調整を委ねる形で、事実上の官製談合を死守してきた点にある。天下りという「利益」のために違法な便宜を図る癒着の構図を描くことで、検察当局は発注側にも談合に加担する十分な動機があることを示した。
日本道路公団発注工事や業務の入札をめぐっては、過去に五回、公正取引委員会の排除勧告が出された。なかには、入札にあたって「天の声」が出されていたとして、公団側に入札の改善を求めるケースもあった。
道路保全土木工事に関して二〇〇二年十一月、OBの天下り先となっている「ファミリー企業」四社に排除勧告が出された際には、「公団は一部工事で受注について発注者の意向を示していた」とまで指摘された。
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独占禁止法は、談合など刑事事件の対象を「事業者」や「事業者団体」など受注者側を予定しており、発注者側の刑事責任が問われるのは極めて異例だ。
過去に発注者側が立件されたのは、一九九五年に日本下水道事業団が発注する工事の談合事件で、元工務部次長が在宅起訴された一件のみで、逮捕にまで及んだのは今回の事件が初めて。
下水道事業団の事件では、元工務部次長がメーカー側に新規工事のリストを渡したり予算額を教えたりしていた。
この日逮捕された内田容疑者の場合、業者側の意を受けた公団OBの依頼で、受注業者を増やすため工事を分割発注するなど、下水道事業団事件の元工務部次長に比べて、より積極的に談合に関与していた疑いが判明した。
国土交通省ルートから始まった一連の談合事件で、六月末に道路公団ルートに着手した検察当局は、公団の家宅捜索を早々と行うなど、当初から公団側の関与に焦点を絞り、“夏の陣”に備えていたという。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050726/mng_____kakushin000.shtml