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□「ケータイ盗撮」警官の説明、未遂・既遂…どっち? [読売新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050719-00000001-yom-soci
「ケータイ盗撮」警官の説明、未遂・既遂…どっち?
女子高生のスカート内を盗撮しようとしたとして取り押さえられた神奈川県警中原署の巡査長(25)について、同県警は「未遂のため立件しない」としていたが、警察庁や県公安委員会への報告書では「携帯電話をスカートの中に入れる等の行為をした」などと既遂の判断をしていたことが、読売新聞の情報公開請求で開示された資料でわかった。
県警は「報告書とは違う説明を(マスコミに)していた」と非を認めたが、その後、「再調査の結果、やはり未遂」と改めて説明。県警の説明はめまぐるしく変わっている。
巡査長は6月4日、川崎市内の駅で、女子高生のスカートの中にカメラ付き携帯電話を差し出そうとしたとして、県警鉄道警察隊員に取り押さえられた。本人が盗撮しようとしたことを認めたため、同8日、減給処分を受け、同日に依願退職した。
この処分について、県警監察官室は、「スカート内にカメラを差し出す直前に取り押さえた」とマスコミの取材に説明したうえで、県迷惑防止条例(卑わい行為の禁止)に未遂罪の規定がないため、「犯罪は不成立」としていた。
しかし、読売新聞が6月28日に情報公開請求したところ、事件2日後の6日付で県警が作成した警察庁などへの報告書に、「スカートの中に入れたところを(略)検挙された」「条例違反として在宅捜査中」と明記されていたことが判明。8日、県警監察官室が作成した内部の処分報告書でも「既遂」と認定していたが、「関係者(被害者)が処罰意思がないことから事件として立件しない」としていた。県警は同日の公安委員会にも同様の報告をした。
これらの報告書について、伊藤茂男県警本部長は、資料開示前の7月7日、読売新聞の取材に対し、「開示資料でいずれ分かることだが、報告書ではスカートの中に携帯電話を入れており、既遂となっている」としたうえで、「これまでの説明と(報告書が)違うと指摘されると、弁解のしようがない。隠ぺいを図ったわけではない」と説明していた。
一方、県警幹部が再調査をしたことを本紙記者に明らかにしたのは、資料開示直前の7月11日。再調査は6月27〜28日に行い、その結果、「やはり未遂と判断した」と説明したが、再調査には巡査長本人や被害者を加えず、鉄道警察隊員らで行ったという。
この問題で、県警は事件直後、「妻とメールをしていただけ」と説明。しかし、その後、巡査長本人が読売新聞の取材に対し、盗撮しようとしたことを認め、県警監察官室も説明を変更していた。また、巡査長の携帯電話についても当時、すぐ撮影できるカメラモードになっていたことを、6月末になって初めて認めた。
元最高検検事の土本武司・白鴎大法科大学院教授「報道機関への説明の変更は国民を惑わすもので道義的責任が問われる。また、条例は公共の秩序維持が目的であり、処罰するうえで被害者の被害認識は必要なく、(被害者の処罰意思がないから立件しないという)県警の当初の解釈も筋違い。内部の軽い処分に合わせて不祥事をわい小化しており、組織的な隠ぺいだ」
(読売新聞) - 7月19日10時25分更新