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(回答先: 論壇 JR福知山線列車転覆事故(早稲田大学新聞) 投稿者 竹中半兵衛 日時 2005 年 7 月 18 日 11:34:53)
外野さん、コメントありがとうございます。
柳田邦夫の『瞬間の真実』」(『現代』7月号)は私はまだ読んでいませんので、これから勉強します。
私はJR西日本の事故については、偶発的なものではなく、会社側の安全を無視した徹底した労務管理と利潤追求の結果として引き起こされた人災であると思っております。経営者には殺人罪が適用されて当然と思っています。このあたりから再度、事故についてアプローチしようと思います。
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JR西日本の経営姿勢を糾し 安全な鉄道を創造するための特別決議
http://www.jr-souren.com/statemnt/050606.htm
4月25日9時19分頃、JR福知山線で列車が脱線転覆し、107名の方が亡くなり549名が負傷されるという大事故が発生した。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、怪我をされた方々の一日も早い回復をお祈りする。事故の直接原因は国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調査結果を待たなければならないが、事故の背後要因を解明し、再発防止策を打ち立てなければならない。
1990年、JR東日本の労使は「鉄道の安全」をテーマに国際鉄道安全会議を呼びかけた。事故の再発防止には責任追及ではなく原因究明が必要だということが世界の共通認識となった。しかし、当時の井手副社長は「安全は経営の問題であり、労働組合には関係ない」としてJR西日本の労使にこの会議をボイコットさせた。その翌年JR西日本は信楽高原鉄道で列車が正面衝突するという大惨事を引き起こした。2002年には列車にはねられた中学生を救出していた救急隊員を死傷させるという事故を起こしている。今回の事故もこうした経営陣の運行第一の経営姿勢が生みだしたものと断ぜざるをえない。
服部匡起さんが自殺に追いやられ、多くの鉄道労働者が自ら命を絶つという痛苦な現実のなかで、私たちは懲罰的な、見せしめの「日勤教育」に反対してきた。また、現場の労働者にのみ責任を押しつけ、運行・利益優先の企業姿勢を指摘し改善を求めてきた。にもかかわらず、このようなJR西日本の「企業体質」を変えることができなかった私たちの力不足と責任を痛感する。
国会に参考人招致されたJR西日本垣内社長は「企業風土を改革していく」と繰り返し述べ、5月31日には国土交通省に「安全性向上計画」を提出した。そして事故で不通となっている区間の運転再開にむけた工事を開始した。しかし、JR西日本は事故を真摯に反省し、経営陣自ら企業体質を変えようとしているとは到底思われない。あわせてこのような企業体質を擁護し、支えてきたJR連合・JR西労組の存在も厳しく問わなければならない。
JR総連は、これまでJR西日本によって犠牲となった多くの方々に、職場から安全な鉄道を創造することを誓う。
鉄道で働くすべての仲間に訴える。無理な回復運転はやめよう。危険を感じたら列車を止めよう。いま再び1988年の東中野駅構内での列車追突事故を教訓とした原点に立ち返ろう。そして安全が何よりも最優先する企業風土を創り出そう。
さらに、箱根以西の仲間は、「日勤教育、裏面添乗はやめよ」「昇進賃金制度・乗務員勤務制度を元に戻せ」「一切の不当労働行為をやめよ」をかかげ、企業体質を変革する闘いにすべての職場から決起しよう。
私たちは、多くの犠牲をだしてしまった今回の事故を教訓とし、いま一度「責任追及から原因究明へ」の安全哲学を堅持し、鉄道の安全に向けて邁進する。そのために経営の論理と闘うことを明らかにする。
2005年6月6日
全日本鉄道労働組合総連合会第21回定期大会
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大会宣言
http://www.jr-souren.com/statemnt/050606_01.htm
JR総連は、第21回定期大会を6月5日〜6日の両日、群馬県・水上ホテル聚楽で開催した。JR発足以来18年、私たちは、国鉄改革の完遂をめざし決して平坦ではない道を歩んできた。その志は、「二度と雇用不安のない会社」をつくり、鉄道の復権を実現することであった。仲間たちが血と汗と涙を流して取り組んだ国鉄改革の行き着く先が、JR西日本・福知山線事故であっていいはずがない。
忘れもしない。1990年、鉄道の安全を目指し「国際鉄道安全会議」「国際鉄道安全労組会議」を開催したときのことを。この会議を通して、JR東労組が職場から具体的に実践してきた「責任追及から原因究明へ」という「安全の哲学」は国際的レベルにまで押し拡げられた。ところが、こともあろうに当時のJR西日本・井手副社長は、「安全は経営の問題であり労働組合には関係ない」として会議をボイコットしたのである。それに、追随したのが現在のJR西労組である。
「安全の哲学」は箱根を境に二分され、その結果が107名の尊い命を奪う大惨事を招いてしまったのである。私たちは、国鉄改革の精神にもとづき営利優先・運行第一の経営姿勢を糾し、安全が何よりも最優先する企業風土を創り出すために全力をあげる。
昨一年間の反弾圧のたたかいは、大きく前進することができた。美世志会7名の不屈のたたかいによって、組織と仲間、そして労働運動を守り抜いた。また、職場からの闘いによって「支援する会」の賛同者は拡大し、7名の完全無罪に向けて確かな手応えを得ることができた。
だからこそ、止むことのない組織破壊攻撃が「再差押え」という新たな弾圧として画策されているのである。私たちは、積極攻撃的にあらゆる手段を駆使して新たなデッチ上げ策動をはね返す万全な組織体制を構築する。
これからも、ILO「勧告」や日弁連「警告書」の意義を広め、支援の輪を拡大し反弾圧のたたかいを強化する。
世界では戦争と貧困と飢餓が弱い人々を襲い、罪のない者の命までも奪われている。小泉内閣は、アメリカの「テロとの戦争」に追随し、泥沼化しているイラクへ憲法違反の自衛隊を派遣している。敗戦60年を迎えた日本は、憲法9条によって他国の人々を殺すこともなく、「国権の発動たる戦争」を許さなかったのである。しかし今、急ピッチで憲法9条を変え「戦争の出来る国」になろうとしている。JR総連は、憲法9条を守る広範な戦線づくりのためにあらゆる人々との連帯をつくりだし、たたかいを強化していく。
新自由主義的グローバリズムの猛威が世界中をかけめぐり、人間の尊厳を奪い取っている。あるのは、「強い者はより強く、弱い者はより弱く」という一部多国籍企業の利益のための市場原理の社会である。
私たちは、この時代の中で労働組合として平和と安全を守り、子どもたちが安心して生きることのできる社会を築いていかなければならない。そのために、労働組合がこの時代の要請に応えなければならない。
JR総連は、多くの民衆との「絆」と「連帯」を求めて職場・地域から闘うことで未来が切り拓かれることを確信する。
以上、宣言する。
以 上
2005年6月6日
全日本鉄道労働組合総連合会第21回定期大会