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(回答先: 板橋両親殺害 TVヒントに発火装置 【東京新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 6 月 26 日 14:09:26)
15歳、見えぬ心 管理人の両親殺害 事件から1週間
東京都板橋区で社員寮管理人の夫妻が殺害された事件は27日で発生から1週間になる。殺人容疑で逮捕された高校1年の長男(15)は警視庁の調べに、淡々と事実関係を話しているという。しかし、両親殺害後の冷静な行動、ふびんに思っていた母親まで殺害した理由など、未解明な部分はなお多い。専門家は子どもから大人へと切り替わる不安定期の心の揺れに注目する。
●際立つ冷静な行動
「爆弾作れるんだ」
小、中学時代の同級生は長男がこう話していたのを覚えている。
小学生のとき、おもちゃのカプセルにものを詰めてセロハンテープを張った手製の「爆弾」を見せびらかした。中学校からの帰り道、美術の授業で作ったガラス皿をいきなり割り、満足そうにしていたこともあった。
●面談自ら変更
長男が両親を殺害したのは20日。翌21日には学級担任との三者面談が予定されていた。17日の予定だったが、自ら申し出て変更したという。
中学時代の同級生によると、長男は中学2年のときの三者面談も親の都合を理由にキャンセル。中学3年のときにも日程を変更した。
両親は寮の管理人をしていて、長男は小、中学校時代に3度にわたり転校を繰り返した。
「やっと仲良くなったのに別れてしまうので引っ越しは大嫌い」
「引っ越しも今回で終わりと親から聞き、心の底で『やったー。これでもう友達と別れることはないぞー』と思った」
小学校の卒業文集にそう記していた。
●母には同情的
これまでの調べでは、事件前後の行動に計画性と冷徹さがうかがえる。
母親がいないときを狙い、寝ている父親を襲い、母親殺害後は血の付いた衣服を着替え、手に負ったけがの治療のために薬局で包帯を買った。電熱器とタイマーによる時限式発火装置は中学時代に見たテレビ番組がヒント。自宅を出た後は池袋で映画を鑑賞、「温泉に入りたい」と軽井沢や草津へ向かった。
「寮の仕事で父にこき使われ、(事件前日の)19日には頭を押さえつけられて『お前は(おれより)頭が悪い』とののしられた」
父親に強い恨みがあったと供述したという。
寮の仕事に加え、外でも仕事に追われていた母親には同情的だった。「かわいそうだと思っていた」。しかし長男は母親についても「初めから殺すつもりだった」と話しているという。
捜査幹部は「この点の解明が最重要」とし、少年心理に詳しい専門官を取り調べに立ち会わせ、内面の変化などの解明を進めている。
●重大さ分からず
多感なこの時期の子供たちは、興味や信頼の対象を親から友達に移し、脱皮するという。引っ越し続きの長男はその機会を逸し、親への依存が強かったのだろうか。
文京学院大学の柏木恵子教授(家族心理学)は、少年が事件前日に父親に言われたと供述した言葉に注目している。
「自分がどう生きていくか考え始めていく時期に、理想であり、自分を支えてくれる父親から自らの存在を否定される言葉をかけられたのが計り知れないショックだったのだろう」と話す。
母親の殺害について教育評論家の尾木直樹氏は「このまま(母親が)生きていてもいいことはないと思い込み殺意を抱いたとしても矛盾はない」と分析。事件後の行動については「積年の苦痛からの解放感の表れでは。それだけ抑圧されていたともとれる」と話す。
逮捕後、長男は涙を見せていないという。捜査幹部は「両親に手をかけたという事実、罪の重大性をまだ認識できないでいるようだ」と話す。
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