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(回答先: 政局混迷でも『日本買い』 【東京新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 8 月 11 日 17:38:07)
日本株（終了）：騰勢止まらず、景気評価し外国人買い加速−売買急増 (ブルームバーグ)
2005年8月11日(木)16時50分
８月11日（ブルームバーグ）：東京株式相場は４日続伸し、日経平均株価
の４日間の上げ幅は496円に達した。朝方に昨年４月26日に付けた取引時間中
ベースの高値（１万2195円66銭）を更新。午後の取引に入っても勢いは止まら
ず、この日の高値圏で終了した。水準は2001年８月７日以来、４年ぶりの高値
を奪回。ＴＯＰＩＸ採用銘柄の売買代金は２兆円を超えるなど、売買エネルギー
も大きく膨らんでいる。
国内景気の改善傾向を評価した外国人投資家が大幅な買い越し姿勢を見せて
いることで、国内投資家も慌てて追随。さらに、信用取引や株価指数先物・オプ
ションで売り持ち高が多かった向きも買い戻しを急ぎ、いわゆる「踏み上げ」の
様相が強まり、相場全般の上昇を加速させた。
東証１部の値上がり銘柄数は1011と、全体の約６割が上昇。アドバンテス
トなど株価指数へのインパクトの高い値がさハイテク株の一角は低調となったが、
景気回復期待を背景に、銀行、保険、不動産など内需関連株に幅広く買いが入り、
全体的な押し上げ役となった。
外国人投資家の「日本の景気回復を買う動き」（東海東京調査センターの矢
野正義シニア・マーケットアナリスト）が活発化しているという。
国内勢はなお気迷い
富国生命保険相互会社の櫻井祐記財務企画部長は「日経平均は１万2000円
を上限にしたボックス圏を抜け出した。ただ、かなりのスピード違反。これにつ
いていくのかどうか国内勢は迷いどころ。景気回復期待を評価して外国人投資家
は買っているのだろうが、きっかけが分からず、違和感がある」と述べた。
三井住友フィナンシャルグループなどの銀行株、野村ホールディングスなど
の証券株が高く、相場上昇による含み益の拡大が期待され、三井住友海上火災保
険などの保険株も上昇。セブン-イレブン・ジャパンなどの小売株、三井不動産
など不動産株、鹿島など建設株も買われた。内需株中心に株価水準を訂正する相
場となった。
このほか、トヨタ自動車などの輸送用機器株も買われ、海外原油市況の上昇
基調を背景に、利益の上積みが予想される国際石油開発などの鉱業株、新日本石
油などの石油製品株も堅調となった。
日経平均株価は前日比165円24銭（1.4％）高の１万2263円32銭。ＴＯＰ
ＩＸは同15.89ポイント（1.3％）高の1243.74。
外国人が大量の買い越し
この日の買いの主役は外国人投資家だ。注目されていた取引開始前の外国証
券経由の注文状況は差し引き5830万株の大幅買い越し観測で、市場では「こん
な大幅な買い越し額は見たことがない」（東洋証券情報部の大塚竜太ストラテジ
スト）と驚きの声が聞かれた。買い越し額は12日連続となり、連日で今年最高
を記録した。
また、財務省が午前に公表した７月の「対外対内証券売買契約等の状況」
（指定報告機関ベース）によると、海外投資家（国内非居住者）の対内証券投資
（国内居住者が発行する証券への投資）は、合計で１兆1704億円の買い越しと
今年最高。昨年３月以来の高水準になった。
こうした外国人動向を示すデータを背景に、午前の相場は朝方から上昇傾向。
受けて立つ国内勢の間には、１万2000円台での相場が定着するには「まだ微妙。
米国株の上昇と売買代金が重要になる」（新光証券エクイティ情報部・三浦豊次
長）と、慎重な声が多かっただけに、あまりの外国人買いの多さに虚をつかれた
感がある。
４-６月実質ＧＤＰは３期連続プラスへ
あす発表予定の４−６月の実質国内総生産（ＧＤＰ）に対する期待も、景気
に投資家の目を向けさせる一因。ブルームバーグ・ニュースが民間調査機関を対
象に調べたところ、４−６月期ＧＤＰは前期比0.5％増、同年率プラス2.0％成
長と、３四半期連続でプラス成長となる見込みだ。輸出が持ち直し、外需が４四
半期ぶりにプラスに働くほか、個人消費、設備投資など民間需要が成長率を押し
上げる。
前期１-３月が前期比1.2％増と高い伸びとなったため、４-６月は大きく反
動が出るとみられていたが、「潜在成長率並みの成長は確保された」（農林中金
総合研究所、南武志・主任研究員）。
前期に大きく伸びた個人消費と設備投資は、ともに伸びは鈍化するものの、
消費が前期比0.4％増、設備投資が同1.5％増とプラスを維持する。また、輸出
が同2.5％増、輸入が同0.4％増加し、外需が４期ぶりに成長率を押し上げる。
外需の成長率への寄与度はプラス0.3％。内需の成長率への寄与度はプラス
0.2％。
クレディスイス証が日本株の推奨比率を引き上げ
海外投資家の日本株に対する強気な姿勢が、具体的な動きとなって出始めた。
欧州の大手金融グループのクレディ・スイス・ファースト・ボストン証券は11
日、世界株式の推奨ポートフォリオにおける比率を15％に引き上げた。同証券
によると、これは同社の中では日本株に対する強気の姿勢としては、最も高い比
率という。
理由の１つとしては、日本株は世界の景気に敏感な市場で、ＯＥＣＤ（経済
協力開発機構）の発表する景気先行指数が上向き始め、その後２カ月程度が経過
し、上昇してくるケースが多いことなどを挙げている。
保険株が上昇率トップ―相場好調で含み益拡大に期待
相場がほぼ全面高となる中でも勢いが目立ったのが保険株。ＴＯＰＩＸの業
種別リターン・ランキングで断トツの１位となった。株式相場の大幅上昇で含み
益が拡大するとの期待から、三井住友海上火災を中心に保険株が軒並み上昇。Ｔ
＆Ｄホールディングス、三井住友海上火災、損害保険ジャパンが値上がり上位に
入った。Ｔ＆Ｄホールディングスなどが相次いで52週高値を更新した。
市場では、相場が連日の大幅高となっていることで「保有株式の含み益が発
生するとの見方から買われているようだ」（東海東京調査センターの矢野氏）と
の見方が出ていた。
ソフトバンクが大商い
05年第１四半期（４−６月）決算が相次いで発表される中、決算内容を素
直に評価する地合いも続いた。その典型例がソフトバンク。ＡＤＳＬ（非対称デ
ジタル加入者線）事業の売上げ好調などで、第１四半期の営業損益が31億9000
万円の損失（前年同期は38億2000万円の損失）に縮小したことを好感し、株価
は商いを伴って上昇。東証１部の売買代金５位に入った。
好業績銘柄が相次ぎ52週高値を更新
また、好決算を発表した銘柄の高値更新も目立った。原油や銅価格の上昇を
受け、05年９月中間期の業績見通しを上方修正した新日鉱ホールディングスや、
原油価格の上昇が寄与し、第１四半期の連結純利益が増益になった石油資源開発、
半導体メーカーなどの設備投資の恩恵を受け、06年３月期の中間・通期の連結
業績を上方修正した大日本スクリーン製造などが52週高値を更新した。この日
に52週高値を更新したのは267銘柄。安値更新は４銘柄にとどまっており、相
場の活況を映し出した。
主要株価指標の動向 前日終値比
日経平均株価 12263.32 +165.24
ＴＯＰＩＸ 1243.74 +15.89
日経平均先物 12260.00 +110.00
日経平均先物（SIMEX） 12265 +120
東証２部指数 3790.76 +20.02
ジャスダック指数 99.30 +0.39
東証１部出来高（百万株） 2236.94 -11.29
値上がり銘柄数 1011
値下がり銘柄数 511
記事についての記者への問い合わせ先：
東京 常冨 浩太郎 Kotaro Tsunetomi ktsunetomi@bloomberg.net
http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext.html?id=11bloomberg11akCMav12Yt44
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。