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(回答先: インドなどほかの地域への生産拠点の移転を検討 中小企業「想定の範囲内」 【産経新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 7 月 22 日 06:02:42)
中国、元切り上げ 2%幅、米に配慮 複数通貨と連動化
【北京=吉岡桂子】中国の中央銀行にあたる中国人民銀行は21日夕、人民元の為替レートを1ドル=8・28元から1ドル=8・11元に切り上げる、と発表した。切り上げ幅は2%。あわせて、米ドルのみに連動させてきた現行制度を見直し、ユーロや円も含めた複数通貨の動きを参考に調整する制度に切り替える。21日から実施した。中国の為替制度の大幅な見直しは94年以来、約11年半ぶり。
人民元の切り上げで、中国のドル建ての経済規模は拡大し、消費力も高まることから、世界経済へ及ぼす影響力は一段と高まるのは必至だ。中国経済の成長とともに、3年にわたって切り上げ観測が続くなか、この時期に踏み切ったのは、胡錦涛(フーチンタオ)国家主席の9月訪米、ブッシュ大統領との会談を控え、対中貿易赤字の増大から人民元の切り上げを強く要請していた米国への外交的配慮もある、とみられる。
人民元相場はアジア金融危機を機に97年ごろから事実上、1ドル=8・277元に固定。制度上は対ドルで前日比上下0・3%の変動幅を設けているが、経済の安定を優先し、人民銀行の介入によって動かないように運用してきた。今回の見直しでも、ドルに対する変動幅は上下0・3%で同じ。ドル以外の通貨に対しては一切明らかにされていない。このため実際にどの程度の動きを示すかが今後、注目される。
今回の見直しでは、人民元を連動させる対象を米ドルだけでなく、「通貨バスケット制」と呼ばれる複数通貨を加重平均した指標を参考に為替水準を調整する方式に切り替えた。人民銀行は、対象を複数通貨に広げることで、より柔軟な運用方法に改善したい考え。ただ、実際には対外決済通貨の大半を占めるドルの動きに大きく影響を受ける、とみられる。
外国為替市場では、中国の輸出拡大につれて、人民元の切り上げ観測が流れ、人民元の上昇圧力が強まっていた。中国人民銀行が対ドル相場固定のため「ドル買い人民元売り」の介入を続け、05年6月までの3年間で外貨準備高は約3倍にあたる7110億ドルまで膨らんだ。景気が過熱するなかで、人民元の流通量が増えてインフレ圧力を抱えていた。今回の措置は、中国国内のインフレ圧力を和らげるとともに、米国を筆頭に海外から「人民元が低いために、中国製品の外貨建て価格が不当に安く据え置かれて貿易不均衡を招いている」との批判が強まっているのをかわす意図がある。
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◆キーワード
<中国の為替制度> 94年の改革で「管理された変動相場制」に移行した。制度上は、人民元レートの変動幅を対ドルで前日比上下0・3%以内、ユーロや円に対しては上下1%以内に収める仕組み。対外決済通貨の大部分がドルのため、事実上のドル連動となっている。97年に始まったアジア経済危機を契機に、1ドル=8・277元にほぼ固定された。
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