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(回答先: 【イランの衝撃】(下)「イスラムの価値」 締め付け強化…募る不安 【産経新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 6 月 27 日 12:34:13)
非宗教派台頭に警戒感 イラン指導者層、次期大統領祝賀を制限
【テヘラン=稲田信司】イラン次期大統領にアフマディネジャド・テヘラン市長が選出されたのを受け、この国を支配しているイスラム宗教指導層に警戒感が広がっている。同市長は革命原理に忠実なイスラム主義者とされるが、非宗教グループに属する。非宗教者が大統領になるのは、81年に暗殺されたラジャイ元大統領以来だ。最高指導者ハメネイ師は祝賀ムードを制限する異例の声明を発表した。保守派対改革派という対立に代わって、保守強硬派の非宗教グループを牽制(けんせい)する宗教指導者層という構図が浮上している。
ハダドアデル国会議長は25日夜、当選が決まったばかりのアフマディネジャド次期大統領と会談、国会が同氏を全面的に支える方針を伝えた。同議長はイスラム指導省や教育省で次官を務めたテクノクラート。03年2月の地方議会選の際に結成された非宗教者グループの牙城(がじょう)である保守強硬派政党「イスラム・イラン発展連合」を率いる。
この政党はアフマディネジャド氏を2年前に市長に推したテヘラン市議会でも多数を占め、今回の大統領選でも市長の後ろ盾となった。ラジャイ元大統領とともに反体制派に暗殺された元首相の弟で、現国会議員のバホナール氏が、同党の経済政策の顧問を務めている。外資導入や民営化促進に対するアフマディネジャド氏の慎重姿勢は、基幹産業である石油の国営化を推進したラジャイ元大統領の流れをくむ。
保守強硬派の非宗教グループに対するハメネイ師を頂点とする宗教指導者らの警戒感は、貧困層を中心とする支持の急拡大から来ている。
大統領選で敗れたラフサンジャニ最高評議会議長は25日、「選挙戦で中傷を受け、投票への組織的介入があった」とアフマディネジャド陣営を厳しく批判。経済自由化や対外融和を進めてきたハタミ大統領は声明で同氏への賛辞を避け、「次期大統領の責務は、民主主義の果実を求める国民の期待に応えることだ」とくぎをさした。保守派のシャフルディ司法府長官でさえ、同氏を名指しで祝福することなく、選挙に参加した国民をたたえることに終始した。
こうした宗教指導者らの冷ややかな反応を予想してか、最高指導者のハメネイ師はアフマディネジャド氏の優勢が決定的となった24日夜、街頭での歓迎行事の自制を促す声明を出し、祝賀ムードは抑制された。
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◆キーワード
<非宗教グループ> 79年のイスラム革命以来、イランでは宗教指導者が統治する政教一致体制が敷かれ、最高指導者は高位の宗教指導者が担ってきた。だが、制度上、国政のナンバー2である大統領職は初代バニサドル氏、2代目ラジャイ氏がともに非宗教者だった。台頭している非宗教グループは、王政下で広がった貧富の格差を是正するため、国家主導の計画経済を推し進めたラジャイ元大統領を信奉し、経済自由化の流れに慎重な政治勢力とされる。主な支持基盤は貧困層で、ハタミ政権下で拡大した豊かで世俗的な中産層や富裕層とは異なる。
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