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(回答先: 東証、金融庁の要求を拒否…上場廃止基準緩和せず 【読売新聞】 Yahoo!ニュース 投稿者 愚民党 日時 2005 年 6 月 14 日 04:45:27)
【経済面】2005年06月14日(火曜日)付
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東証、裁量拡大避ける 上場廃止基準見直し拒否
東証と金融庁の主張
東京証券取引所が上場廃止基準の見直しを求める金融庁の要請を拒否したのは、市場の規律を守り投資家の信頼を得るためには、裁量の幅を広げるべきではないと判断したためだ。これに対して金融庁は、東証の株式上場に向けた自主規制機能の問題と合わせて早くも反発しており、再び見直しを迫るのは必至。東証に対して次々と注文をつける金融庁の手法の是非を含め、見直し論議は今後も尾を引きそうだ。
上場廃止基準見直しで金融庁が求めたのは、あいまいさをもたせることで柔軟な運用を可能にすることだった。現基準だと、「有価証券報告書に虚偽記載があり、その影響が重大」なら例外なく廃止せざるをえない。金融庁としては、カネボウのように経営陣を刷新して再生中の企業に上場維持の道を開くため、たとえば「特段の経緯がない限り」といった例外規定を設けて東証の裁量を広げることを狙った。
しかし、東証は「市場運営の透明性を確保するためには、可能な限り、裁量の余地を少なくするべきだ」と判断した。自らの裁量を拡大すれば、かえって政府や政治家の介入の余地を広げかねないとも懸念したようだ。
●優遇策を検討
ただし、上場廃止で株式の流通性が低下して大きな不利益をこうむるのは既存の株主だ。この点では東証にも懸念の声があり、再上場の基準緩和で対応することにした。産業再生機構が支援する企業の再上場ではすでに優遇措置があるが、さらなる優遇策を検討する。
基準見直しを拒否された金融庁の五味広文長官は、報告を受けた後の記者会見で「金融庁が何かを指示したわけではなく、あくまでも報告を求めたもの。今後、議論をスタートできる状態になった」と述べ、これで決着ではないとの認識を示した。同庁幹部は「報告は中途半端な内容。今後の議論では、東証も基準を見直さざるを得ない」と反発する。
不良債権処理へ産業再生機構の活用を促してきた金融庁には、カネボウ上場廃止の判断は「企業再生の障害」と映る。
自主規制機能をめぐる対応についても、米ニューヨークや英ロンドンの証券取引所が分離の検討や分離をしていることから、より踏み込んだ内容を求める方針だ。
ただ、金融庁が東証に対し、期限を設けて回答を迫った今回のやり方に疑問の声も出ている。
●介入に批判も
「東証が立脚すべきは行政や政治から独立した市場メカニズムで、上場廃止基準は安易に変更されるべきではない。議論の端緒となったカネボウが国策銘柄であればなおさらだ」と指摘するのは、早稲田大学の上村達男教授(商法・証券取引法)。「そもそも今回は、東証の自主的な判断を尊重すると言いながら、事後的に報告書を要請する形で圧力をかけるもので、やり方が不透明だ」と批判する。
野村資本市場研究所の大崎貞和研究主幹も「公的機関の裁量に不信感が強い日本で、東証の基準に一層のあいまいさを求めるのは現実的ではない」と話す。
ただ、自主規制機能については「透明性を高めるため、最低限、持ち株会社の下で別会社化するなどの配慮は必要ではないか」(吉川満・大和総研資本市場調査本部長)という声もある。
http://www.asahi.com/paper/business.html