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北米産牛肉の輸入再開問題を審議している内閣府食品安全委員会のプリオン専門調査会が4日開かれ、10月中にも調査会としての答申案を取りまとめる方向となったことから12月にも輸入が再開される見通しが強まった。
調査会では、輸入対象となる米国とカナダ産牛肉について「牛海綿状脳症(BSE)の汚染の可能性は非常に低い」との見解で一致。科学的にも安全性にお墨付きを与える方向性が見えてきた。
牛肉輸入が再開されれば、高値で推移している牛肉の価格が安定に向かうことが期待される。2年近くに及ぶ牛肉貿易の停止でいら立ちを強めている米政府との摩擦も解消に向かいそうだ。
輸入が検討されているのは生後20カ月以下で、脳や脊髄(せきずい)などの特定危険部位を除去した米国とカナダ産牛肉とその内臓で、BSE検査は義務付けられていない。同調査会が国産牛肉とBSE汚染リスクを比べており、安全性が同等と判断された場合、政府は輸入を再開する方針。
この日の調査会では、米国のBSE感染牛は日本の5―6倍程度の可能性があるが、米国の飼育規模を考慮すると、牛全体に占める割合は日本よりやや少ないとの表現を報告書に盛り込むことを確認。牛肉や牛の内臓については、危険部位の除去などが適切に実施されれば、汚染の可能性は非常に低いとの判断を示す方向となった。
調査会の座長を務める吉川泰弘・東大教授は会合後、早ければあと2回ぐらいの会合で答申案がまとまると記者団に表明。調査会が答申案を取りまとめた後、1カ月程度の期間は一般からの意見を募り、食品安全委員会が政府に正式に答申する。これを踏まえて、政府は年内にも輸入解禁に踏み切る段取りだ。
米国産牛肉はBSE発生に伴って2003年末に輸入が停止。米政府が早期輸入再開を強く要請。米議会では牛肉貿易再開が遅いとして、日本への制裁措置発動を求める意見も出始めている。(共同)
(10/04 23:29)
http://www.sankei.co.jp/news/051004/kei098.htm
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