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(回答先: 東芝、柏崎刈羽でも改ざんか 保安院が立ち入り調査 [中日新聞] 2/10 投稿者 ruinous 日時 2006 年 2 月 11 日 11:49:42)
東芝の原発計器数値改ざんが先週、明らかになった。きっかけは内部告発だった。原子力の世界では、核燃料輸送容器のデータ偽造、東京電力トラブル隠しなど、内部告発で不祥事が明るみに出ることが少なくない。国や電力会社などは数年前から専門の受付窓口を設けている。内部告発制度の現状を見た。 (科学部 永井理)
国の原子力安全・保安院では、内部告発を専門に受け付ける原子力安全特別調査課を設け、情報の調査に当たっている。
同課の設置は二〇〇二年に発覚した東電の原発トラブル隠し問題の反省からだ。トラブル隠しは保安院への告発で明らかになったが、告発者の名前が東電側に漏れていたことが分かり、強い批判を浴びた。“秘密厳守”のため、同課の課員四人と一部の幹部だけで告発を調査する体制を取る。
同課にはこれまで三十一件の情報が寄せられ、三十件の調査が済んでいる。最近では「九州電力川内原発の基礎コンクリートの中に、工事で余った数千トンの鉄筋を埋めた」という告発があった。
告発の約半分が匿名だ。匿名では、中傷目的の情報が増えるとの意見もあり、是非は法律家の間でも議論がある。
同課の檜木俊秀課長は「匿名は、情報を本人に確認できず、突っ込んで調べにくい。米原子力規制委員会(NRC)では認めていない」としながらも「告発者の不安も分かる。広く情報を集めるには匿名も必要」と保安院の方針を説明する。
核燃料再処理施設を持つ日本原燃では昨年二月に「溶接後の検査をしていない配管がある」との匿名情報が寄せられた。窓口を開設して寄せられた初の告発だった。同社では調査を進めるため周囲には知られないように配慮しながら申告者を特定して接触。さらに詳しい話を聞いた。「通報者の利益を守り、慎重に調べた」という。
原発のような特殊な技術の現場では、告発内容から本人が特定できてしまうこともある。檜木課長は「情報も必要だが、告発者が分かる恐れもある。バランスが大切」と話す。同課では匿名告発者を特定した例はないという。
東電では、トラブル隠し直後に企業倫理相談窓口を設けて対応、毎月二十−三十件が寄せられる。職場の人間関係などの内容が多いという。
原子力関連は「弁の故障を隠したのでは」「マニュアル違反がある」など十件。東芝の計器数値改ざんの情報も、計器を使っている東電に寄せられた。原子力関係は調査結果をホームページで公開している。イントラネット(企業内ネットワーク)を使い、匿名の告発者ともやりとりできる仕組みも設けている。
総務部の小野芳幹マネージャーは「官庁や報道機関に告発が行くと、マイナスのイメージを与えることもあり得る」と話す。危機管理の面からも匿名で広く情報を集めるのが狙いだ。
内部告発の事例に詳しい科学技術倫理フォーラムの杉本泰治代表は、日本での難しさを「倫理とはなにかの共通認識が日本にはないから」と分析する。告発者を守る公益通報者保護法が四月に施行されるが「原子炉等規制法や労働基準法にも規定はあった」として急変はないと見る。
杉本さんは「制度がスムーズに動くには地道な努力の積み重ねしかない。企業も、ものが言える風通しの良い組織をつくることが大切」とする。
小野マネージャーも「上司が訴えを聞いて職場で改善するのが理想だが、そうではない例もまだまだ多い。よりよい制度を目指して模索しているところ」と話す
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