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もうひとつの耐震強度不備事件……女川原発2号機、危険な運転再開へ JANJAN
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投稿者 倉田佳典 日時 2005 年 12 月 28 日 17:50:17: eahs5MlcSyO0.
 

(回答先: 原発一斉点検の謎  『ポリス・ジャパン』 投稿者 World Watcher 日時 2005 年 12 月 28 日 12:15:22)

もうひとつの耐震強度不備事件……女川原発2号機、危険な運転再開へまっしぐら?

2005/12/25

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 女川原発の耐震設計不備事件は、たった3回の保安院での検討の結果、運転再開へとスタートを切ってしまいました。今後は地元の了解へと焦点が移る見込みですが、宮城県としては国以上の判断力を持たないため、今回解析された2号機については、早期の運転開始が危惧されます。

 保安院の耐震・構造設計小委員会の全3回を傍聴し、また、終了後、女川原発地元住民の申入れに同行して、今、非常な危機感を覚えています。

 これは、言うまでもなく、女川原発のみの問題ではなく、全国の原発の耐震性に関わる大問題であり、姉歯問題以上に広範囲にこの国の安全(リスク)に関わる甚大な問題のはずですが、当日の報道もきわめて簡単でした。

 1)経緯
 ○8月16日、女川原発1〜3号機全機が地震により緊急停止。
 ○9月1日、東北電力は観測結果の一部を報告。設計用基準地震動を一部超えていたことが判明した。
 ○11月25日、東北電力が女川2号機についての解析結果報告書提出。
(編集部注・東北電力株式会社女川原子力発電所における宮城県沖の地震時に取得されたデータの分析・評価および耐震安全性評価について)
 ○11月29日、12月14日、12月22日と計3回審議(保安院の耐震・構造設計小委員会において)し、1カ月もかけずに完了。22日の第3回でまとめ案も了解されました。観測データなどの情報を、東北電力はなかなか出さなかったのでしたが、それでいて報告書が提出されてから保安院の評価までは、アッという間の出来事でした。

 2)東北電力が実施し、保安院及び小委員会が確認したこと
 設計で想定した地震動を超える揺れが観測されたことを受けて、
 @その要因分析、さらにAそのような地震動を受けたプラントの健全性評価、及びB今後さらなる地震動をうけたさいのプラントの安全性、この3点が検討課題とされ、まずは3機あるうちの2号機についての解析・評価を完了したのです。1・3号機については、もはや委員会開催予定もありません。

 3)審査は新品に対するもの、運転再開は無謀な飛躍
 まずA、Bで確認したのは、あくまでも『設計時のプラント』が連動型大地震についても耐えられる、ということだけ。すなわち、それから十年を経過した今ある2号機が耐えられるかの検証にはなっていないのです。老朽化し、もしくは施工上の不備があるかもしれないプラントへの保証はなんらありません。(別途現場での確認作業がありますが、それは今回の揺れのあとでも健全であった、くらいのもので、将来見舞われる揺れについては未知です)これだけの検証で運転再開などされてはかないません。

 4)耐震設計手法の検証は棚上げ
 次に、奇妙なことに、@の要因分析では、過去に市民らから指摘されていた耐震設計における手法や計算式の間違いについて、なんら検証を加えていないことです。検証したが問題はなかった、ということではなく、まるで無視しているのです。委員会終了後、申入れの際に対応した保安院安全審査課審査官は、「間違っていたことは認める」。ところが「今判ったことで、当時の審査が違法とはいえない」と、伊方原発(行政訴訟)の判例を示唆。違法性をまず心配する保安院と、現実の安全性を危惧する市民との大きなギャップに愕然としました。

 5)今回の解析からわかったこと
 東北電力は膨大な解析をやりました。おそらく最新の知見を総動員して。それは現在進行形の耐震指針見直し作業とオーバー・ラップして、あたかも今後策定される新指針を先取りしているように見えたのでした。それは同時に浜岡原発のような既設の原発に対する「安全確認」の方法をも予見させてくれます。

 すなわち、設計時の想定を大幅に超えるような大地震であろうと、想定が甘かったことなど一切不問にして原発を襲う地震動想定をやり直し、それによって発生する機器・配管や構造物にかかる力を計算して、設計で考慮した許容範囲内に納まる(つまり変形は残っても機能は維持される)ことを示すというものです。

 今回の解析は第3者機関(独立行政法人原子力安全基盤機構)で一部チェックされました。その一部始終は公開され広く専門家の検証を得なければなりません。新指針が策定される前にそうした作業が進められなければ、と焦る気持ちです。

(東井怜)

     ◇

宮城沖地震により女川原発全機が自動停止〜明白となった原子力発電所設計用地震動予測の甘さ〜
特集・原発を考える
http://www.janjan.jp/area/0512/0512246807/1.php

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