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(回答先: 一般会計のための赤字国債発行が30兆円を超えている状況では無効の論 投稿者 あっしら 日時 2005 年 8 月 27 日 17:34:56)
>郵貯民営化」が地方での建設業の再編や銀行の再編などを促す論理をお示しください。
独立行政法人は、行政の実行部隊としての機能を有しており、国策から外れた行動ができないことを考えると、国からの補助金が活動するための源泉であり、独立法人とは名ばかりで、特殊法人の延長線上です。
その理由は、独立行政法人の活動資金の8割が財投債(国債)により成り立っているからです。
2割はというと、国家補償付きの財投機関債によってまかなわれています。
しかし、実際は利子が払えるほど利益を達成していないというのが大方の見かたです。
では、財投債は誰が購入しているかというと、郵貯です。
しかし、郵貯が銀行になれば、一般国債と財投債(財政融資資金特別会計が発行する公債(財投債)【http://www.jbaudit.go.jp/gaiyou15/200411/zaisei_03.htm】)を分けて考えるようになるでしょうし
財投債 (財投機関債のリスクウエイト(いわゆるBISリスクウエイト)は10%です。)の金利は上昇します。
財投債の信用力がなくなれば、財投機関債も発行できないほどの金利高に見舞われ。
財投債に依存しなくてはならなくなります。
もしくは、郵貯が独立行政法人への経営監視をおこない、どの事業が必要なものか選別行為に走るはずです。
少なくとも、干拓事業や河口堰、埋め立ての問題が改めて浮上することでしょう。
そのとき、どのような決断をするか?
たぶん永続はできないでしょうから、トカゲの尻尾切りみたいに国営事業の放棄に走るでしょう。
そこが狙いです。
>ゼロ金利政策の主要目的は、短期国債をきちんと消化することです。
地方銀行も貸し出し残高が減少し預貸率が低下しているのですから、ゼロ金利が地方雇用の維持に貢献しているとは言えません。
中央・地方の財政支出が地方の雇用を支えていることは認めます。
国債・地方債・財投機関債・財投債の下支えという効果はもとより。
コール市場の資金調達と国債インカム・キャピタルゲインから生まれる
収益は、もとは不良債権処理費用として処分すべき原資だったのに
大企業温存のために使用されてしまった。
金融庁ができて初めて、そのモラルハザードがなくなったと理解しています。
それまでは、検査忌避を通じて、ダイエーなどへの資金供給
また、地方の建設業・卸業への業界温存を助長していたことは、日本銀行も
懸念材料としてあげています。
日本銀行ホームページより
http://www.boj.or.jp/press/04/ko0403b.htm
3−1)効果
量的緩和政策に対しては、「業績不振企業を温存した」とか「金利がもっと高ければ早めに企業淘汰が進み、経済が健全化するタイミングも早まった筈」といった結果論をもって批判する声があります。もとより超低金利をいつまでも続けることが望ましいとは考えておりませんが、これだけ長期間に亘って超低金利が続いてきたことは、企業や銀行の支払利息負担の軽減を通じて、産業の再編・転換や企業の再生、銀行の不良債権処理を下支えしました。鉄鋼、造船、セメント、一般機械等の製造業が国際競争力を回復し、海運、電力、ノンバンク等の非製造業が収益力を回復し、さらに銀行も貸出競争を行えるだけの体力を取り戻しつつあることは、各社・各行の自己変革・リストラ努力に負うところが大ですが、超低金利の継続がそうした変革や努力を下支えしました。そして、それらの企業や銀行の業績回復は、図表19にある倒産の減少、雇用者数の増加、あるいは株価の上昇を通じて、個人消費の持ち直しと消費者物価の下落幅縮小に某か寄与していることを考えると、量的緩和政策が「業績不振企業を温存した」といった批判は一面的であり、寧ろ、量的緩和政策の経済・雇用・物価に対するプラス効果が、遅効性を伴いながらも着実に現われつつある、そのように考えております。
金融政策の遅効性に関連して思い出されるのは、FRBのグリーンスパン議長が1992年に来日した際の発言です。図表20はその際の発言を伝えた新聞記事の抜粋ですが、議長は、経済がバランスシート調整に直面している下では、債務負担の軽減を通じて金融政策の効果が顕現化するまでには相当の時間を要すると述べ、当時24回に及んでいたFRBの金利引下げに効果が認められないとの見方に対して反論すると共に、日本でも、資産デフレを含めて将来同様の問題が生じ得ると予告しました。米国では、2000〜2001年のITバブル崩壊後も、景気刺激のための財政拡大が伴っていたにも関わらず、金利の引下げは3年に亘って計13回に及んでいます。
一方、わが国も、前回の景気の山とされる2000年10月から約3年半が経過し、量的緩和政策の導入から丁度3年が経過しました。景気自体は、2002年1月に底を打ったとされ、以後、緩やかな回復が続いていますが、米国との比較で申し上げれば、今回のわが国の景気回復は、財政拡大によるものではなく、ミクロの改革が主導した点で画期的であります。今後、景気回復の自律性と持続性を高めていくためには、ミクロの改革を推し進めていくことが鍵であると申し上げましたが、先程述べましたように、政府が歳出改革・規制改革を行いながら、財政規律を維持していく限り、金融政策を通じてミクロの改革をサポートしていくことが重要と考えております。このため、先程指摘した様々な構造問題が経済や金融システムに与える影響を慎重に見極めつつ、物価の下落傾向からの脱却と金融システムの健全化に至るまでは、現在の量的緩和政策を忍耐を持って堅持して参りたいと思います。
(3−2)副作用
ただ、量的緩和政策に関しては、プラスの効果と共に副作用があることも事実です。この点、日本銀行は、これまで両者を比較考慮しながら政策運営に努めて参りましたが、私の個人的な印象としては、景気に前向きな循環がみられ、金融システム全体の安定性が高まりつつある中では、量的緩和政策の効果と副作用の差は一頃に比べるとやや縮まっているように思います。
量的緩和政策の副作用としては、市場における金利機能の低下を始め、家計等の利子収入の減少や、年金等機関投資家の運用難といった問題があるほか、銀行間の短期資金のやり取りの場であるコール市場も、先程ご覧頂いた図表17が示すように、無担保取引を中心に大幅に減少するという問題があります。コール市場の縮小に伴い、銀行の長めの資金調達が主として日本銀行のオペに依存した形となっていることに、モラル・ハザードを懸念する声もありますが、私もその懸念を共有しております。今後、不良債権問題の解決と銀行の収益力の強化を通じて銀行の格付が引き上げられ、ペイオフ全面解禁を経て金融システムの健全化に対する市場の信認が高まることで、短期金融市場が、長めの資金取引を含めて活発化し、その結果、銀行のALMも市場経由で自律的、機動的に行える状態に戻ることを願っております。