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(回答先: 郵政民営化バブル(抜粋) 増田俊男 投稿者 まさちゃん 日時 2005 年 8 月 22 日 17:56:35)
【増田氏】
「実態経済がマイナス資金需要下にあるとき、東証の時価総額分ほどの資金が市場にアクセスしたらどうなるか。郵貯・簡保資金は、企業の成長率がGDPより高い資金需要旺盛なアメリカと(資金需要がないので)日本の仮需要市場に流れる。この膨大な資金はアメリカの資金需要を満たし、アメリカ経済を活性化するが、資金需要のない日本では(まわりまわって)仮需要市場をバブル化する。「郵政民営化バブル」である。結局、日本の国民の貯金箱は壊され、虎の子は民間という名のリスク市場へ強制移動。そして後は「いつか来た道」、郵政民営化バブル崩壊! 日本人はまたしても「日本の損はアメリカの得」の原則を味わうだろう。」
ここまでのシュミレーションをしておく必要はあると思う。
しかし、郵政資金が民営化されたとしても340兆円近いお金が一気に市場に流出することはない。あると想定するのなら、書かれている問題より前に、日本国債の暴落という問題を指摘しなければならない。(その“騒動”を乗り越えて、書かれているような事態に進むとは考えられない)
米国の資金需要も実体経済レベルではそれほど旺盛なわけではなく(そうならば米国債利回りはもっと上昇している)、政府部門の財政赤字を埋めるほどのレベルである。
郵政資金が持てる資金力を使ってNY株式市場や政府保証のない債券市場の買いに向かえば米国経済は活況を呈するようになるが、それは意識的な“国民金融資産破壊工作”と言える行為であり、絶対にないとは言わないがまずないだろう。
郵政資金が流出して日本で「仮需要市場をバブル化する」ということもありえない。
「郵便銀行」がただでお金を配るつもりならともかく、利を稼ぐことを目的として資金を運用するのなら、融資先や買える債券は限られているからである。
「実態経済がマイナス資金需要下にあるとき」は利付きで回収の見込める資金需要が限られているからこそ、銀行も国債購入に精を出しているのである。
「郵便銀行」も運用環境条件は同じだから、「郵政民営化バブル」を引き起こすことはない。