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(回答先: 便秘は改善しましたが下痢になりました 投稿者 すみちゃん 日時 2005 年 8 月 06 日 14:05:35)
[すみちゃん]
「一般貨幣を用いた近代経済システムとは別の経済システムまで包括する概念であるわけですから、
近代経済システム的誤解を避けるためには、「労働価値」の説明や定義は慎重に行う必要があります。」
経済学がそうであるように、「労働価値」も、近代経済システムにおいて成立する概念です。
[すみちゃん]
「しかし、だからと言って、「生産活動(労働)過程で価値が既に形成されている」という見方には疑問もあります。」
「生産活動(労働)過程で価値が既に形成されている」から、市場においてある価格で販売できると考えています。
販売(交換)で価値が生まれることはなく、販売は内在する価値の“実現”でしかありません。
価値は、意義があるといったニュアンスではなく、バリュー(Value)の意味で理解していただければ幸いです。
[すみちゃん]
「以上の疑問は、「労働価値」という概念の有効性を否定するものではありませんが、
この概念で直接「価格」を有効に分析できるのか、という点には疑念を覚えます。」
「労働価値」は、表層的な貨幣という存在に絡め取られて見えなくなっている経済論理の本義を理解するために必須の概念だと思っています。
経済学的ないし現実の「価格」を直接分析する概念だとは思っていませんが、価格変動の論理を掴むためにも「労働価値」概念が不可欠だと思っています。
労賃がどう変動しようとも、ある財を供給するために必要な活動(力)の変動はそれから独立した経済分析の要です。
[すみちゃん]
「数値的指標としては、同一品質財については、「生産数量/生産費」に近いように見えます。」
生産数量は労働成果(労働価値)の指標になりえますが、生産費はその活動参加者の労賃次第で変動するものですから、「労働価値」を「生産数量/生産費」で置き換えることはできません。
労働価値が変わらない状況でも、労賃を切り下げることによって生産性を上昇させることができます。
労働価値の変動は、生産費のすべてである労賃(個々の企業ではなく論理的に詰めていけば生産費の実体は労働ですからその力を購う労賃に還元できる)の変動に規定されるものではありません。