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すっきり排泄できない「労働価値」
http://www.asyura2.com/0505/dispute21/msg/589.html
投稿者 すみちゃん 日時 2005 年 8 月 05 日 00:39:06: xnvpUXgHxuDw6
 

(回答先: 「労働価値」に関する補足 投稿者 あっしら 日時 2005 年 8 月 04 日 04:25:28)

あっしら
【労働価値の単位は具体的な通貨の量表記でもかまいませんが、市場で取り引きされるときの価格とは違うものです。】

しかし、利潤もマイナス利潤も出さずに財の生産活動を継続できる価格であるとすると、理論価格あるいは定常価格と呼ぶことはできると思います。


あっしら
【労働価値は、ある目的(財)を実現するために費やされた活動力の総和ですが、個々の供給活動の実際の値というわけではありません。
同一品質で同一使用価値を持つ財をどの供給主体もが同じ活動力量で生産できるわけではありませんから、仮想の(典型の)活動力量が労働価値になります。】

以前に、労働価値は、
【負債+資本の部」すなわち「資産」から、事業活動に使われているわけではない有価証券類を控除したもの】
という説明を受けています。
要するに財の生産活動に支出されている稼働資本の現在価値ということになると思います。

この説明に従うと、例えば設備の劣化や場所の相違、労働力の質の相違などの理由によって、単位財を生産するのに必要な稼働資本の大小が生ずるのは当然のことなので、単位財の労働価値は資本ごとに異なることになります。

そうではないということですか?

つまり、単位財は資本が異なっても同一の価値を有するはずであり、その購入に費やされる貨幣量は同一であるはずであるから、そこに表象される労働価値も同一でなければならないということですか。

そうすると、稼働資本の現在価値の典型値ないし平均値ないし特定経済圏における相場を仮想するということでよいでしょうか?


あっしら
【個別供給主体は、典型よりも少ない活動力量で供給できたり、仮想の賃金よりも安く労働者を雇えれば、労働価値を超える価格で財を販売することができる“はず”ということになります。】


禅問答みたいになってきますが、
典型労働価値よりも少ない労働価値で単位財を生産できる生産効率の高い資本は、その単位財に込められる労働価値が小さいという論理になりませんか?

個別供給主体(個別資本)ごとに、単位財に込められる労働価値は異なるという論理の方がすっきりしませんか?
単位労働あたりの生産数量の大きい資本は、労働価値が大きいのではないですか?
どうもこのあたりの思考様式が良くわかりません。


あっしら
【「財の生産数量」はある量の活動力の成果ですから、労働価値は「財の生産数量」の変化で認知できるということです。】

なるほど


あっしら
【販売(貨幣への転化)以前に、財にはそうなる内実である労働価値が付与されているという意味です。
販売というのは社会的分業(私有制を基礎とした貨幣経済社会)では有効であっても、超歴史的に有効なわけではないので、生産と販売は分離しています。
(生産は超歴史的に有効であり必要な活動です)】


そうしますと、貨幣経済社会以前では、労働価値は財の生産数量、あるいは財の質の変化によって認知できるということでしょうか?
あっしらさんの議論におけるそのような指向性は理解しておりますが、
ここでは、貨幣経済社会における労働価値に話を絞りたいと思います。


あっしら
【単位労働で生み出す財が増加することをもって労働価値の上昇としました。】

これは財を同種のものとして考えますと、生産数量の増加ですよね。
確かに直感的に考えてみると、同じ財をほぼ同様の資本で二倍生産できるようになることを「労働価値の上昇」というのは違和感がありません。


すみちゃん
【次に、労働価値の上昇によって、従来1個の製品を生産できていた設備から、ごく僅かな無視できる資本投下によって2個の製品を生産できるようになったと仮定します。
この場合、1単位の財の生産に投じられる資本の通貨評価額は1/2に低下します。
この場合、労働価値は2倍に上昇するんでしょうか?】

あっしら
【原材料やエネルギーの追加がなく、設備も損耗も変わらないとしたら、同じ活動力量で2倍の財を生産できるようになったので労働価値は2倍になったと言えます。

すみちゃん
【しかし、この場合に閉鎖経済を考えますと、その財の生産にかかわる賃金の総体が変わらないとすると、財に対する需要総額は変化しません。
そうしますと、単位財の販売価格は1/2に低下します。
この場合には、1単位の財の生産に投じられる資本の通貨評価額と単位財の販売価格とは同じなので、利潤もマイナス利潤もありません。
この場合、労働によって生み出される財の販売金額は総体として変化しないので、労働価値は何ら変わらないということになりませんか?】

あっしら
【販売金額の総体は労働価値と直接の関係はありません。
すべての財の労働価値が2倍になれば、変わらない労働対価の総和で購入できる財が2倍になるので、労働価値は2倍になったとお考えください。】

この最後の説明もしっくりきます。

一方で通貨表現については、迷路に入ってきたような気がします。

直感的には単位労働(活動力)あたりの有価物の生産数量と考えると全体にしっくり理解できます。 ここには疑問は感じません。

そうしますと、労働価値が2倍になると、財の価格は1/2になり、財の生産に費やされる稼働資本の金額も1/2になるわけではないですか?
そうすると、単位労働によって得られる財の数量も1のまま変わらないのでは?
つまり特に豊かになっているわけではないということになりませんか?

労働価値を、それによって生産された単位財の価格(利潤もマイナス利潤も発生しない価格)とイコールだとすると、単位財に込められた労働価値は1/2になっていますね?
財の価格を1/2に値下げしてもマイナス利潤はでないわけですから。
そうしますと、設備改良後の労働価値はやはり1になりませんか?
このへんの概念は「労働価値」ではなく何か別の概念になっていませんか?

どうもすっきりしないということで、よろしくお願いします。

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