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(回答先: たかすさん、勉強になりました。 投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 7 月 18 日 22:05:26)
>「共同体の秩序」と「国家の秩序」の違いですね。
>「共同体の秩序」には権力は無く
>「国家の秩序」に初めて権力が発生したと。
>しかし、一方では国家の下では裕福な人々が多数出現したが、共同体のままの所は貧しいまま
>だったという事がありますね。
>これは、国家が他の共同体を収奪してきたからと言えるのでしょうか?
>それとも国家が市場経済を発展させてきたからでしょうか?
>両方の側面があるでしょうが。
両方あると思います。ただ、市場経済が発達したからというのも、農耕共同体の方が、狩猟共同体よりはるかに広範囲な経済活動をしたからだと思います。そうなると、当然共同体の生産に関わる労働力が多くなるから、生産物も必然的に多くなる。
>別の言い方をすれば、資本蓄積はその資本の近くにいる者を豊かにしたと言えるのか?
>という問題があります。
>国家には様々な側面があり、もし国家が人々に何の利益も与えないものであればこのような現
>状は無かったでしょう。
>「国家権力=悪」とばかりは言えないという話です。
>ところで国家形成の過程としては、
>剰余が大きかったからそれを自分のものにした者がいたという事が発端ですね。
>そして、その富を元にその配分の仕方で支配したという事ですか?
>利益誘導で支配したと。
今、レスをしている間に思ったのが、国家権力とは古代中国の最初の伝説に見られるように農耕があまりにも広範囲に人民の協力を必要としたので、それを管理する巨大な機構が必要になったのでしょう。洪水による被害を防ぐ堤防建設には行政組織が必要だったのでしょう。農耕は貧富の差・私有財産を生み出したので、所有権管理や調停の役所・裁判所も必要になったのでしょう。利益誘導による領主支配の完成もあるとは思いますが、その上の王レベルでは各領主の調停者としての側面が強いと思います。
>国家という巨大組織ができたのは巨大であればあるほど私的に所有できる富も大きいという単
>純な事であると思います。
>小さな集団が戦いによって他の集団を隷属化し巨大な集団になっていったという事でしょう。
>しかし、反戦(平和)の思想が誕生し、戦争がしにくくなってきたというのが人類の歴史では
>ありませんか?
そうですね。反戦思想なしでも、人類は武力行使をしない方向に動いてきたように思います。最初はクニ・領主レベルでの争い。それが統合して国家レベルでの争い。その上には、もはや宇宙戦争しかない。(笑
>一方、人の命よりも大事なものがあるという思想も生き延びております。
>アメリカにおける「無差別テロ」を未然に防止する為ならイラクの人々をいくら殺しても構わ
>ないという考えは、人命よりも「アメリカにおけるテロ防止」なるものが大事だという論理で
>しょう。
>「アメリカ人とイラク人の差異」の方が「人命一般」よりも大事だという事です。
>話がそれて済みません。
いえいえ、人類は領主レベル・都市レベルの意識は終了しても、まだ国家レベルでの意識にとどまっているのだと思います。地球人・人類意識には、まだ到達していない。人類レベルで協力し合わないといけないことも多いのに、残念なことです。