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(回答先: Re: 防衛戦争というトリック 投稿者 日本の鷹 日時 2005 年 6 月 08 日 10:38:11)
日本の鷹様
>日米安保を根底に置いておられるようですので、まず私見から。
>日米安保は、色々と不備を孕みながらも、日本がいま現在の平和を維持していくのに絶>対的に必要な条約です。
今現在はそうですが、この条約は北朝鮮や中国にとって脅威である事は間違いありません。従って軍縮会議の開催が必要なのです。
相互に軍縮をしていくのです。
一方的に軍縮を要求しても相手は硬直するだけです。
6カ国協議を6カ国軍縮会議にできないものかと思っております。
>日本には先制を目的とした戦力はないと聞いております。
はい。私もそう認識しております。
但し、アメリカは違います。
そして米軍に基地を提供しているのです。
>例えば、石破氏(元防衛庁長官)の「国防」ではそう明言されています。
>例えば、北朝鮮がミサイルの発射準備をしている、それも日本を対象に、とわかった>ところで、自衛隊には先制で攻撃する手段がありません。
だから、そういう事態に立ち至らないように軍縮会議を開催するべきなのです。
>米軍との協働は、日本にとっては死活問題と思っています。
現在ではそうです。
>日米関係は、日本の国益を優先するにしても、これを根本に置いて考えるべきだと思>っています。
防衛に関しては取り合えずそうです。
しかし、他の分野では日本の独自判断も必要です。
中国との関係など。
アメリカはそれを牽制しているのです。
>レスの中で、どうも軍隊は戦争を引き起こすものであると言う風に考えておられるも>のがありますね。
>これは、私は根本的に間違いだと思います。
何故ですか?
アメリカを見てもそう思われますか?
現に日本は軍拡をやった挙句戦争に突入したのです。
軍人は戦時にこそ自らの存在意義をアピールしたいという潜在的欲求を持っているのです。自衛隊関係者と話をする事もありますが、戦争をワクワクして待っていると言ってました。
>軍隊は「戦争をしない」ために存在しているものです。
そう思っていても、軍備拡大が進み、先制攻撃をしてもその反撃に対して充分に対処できるとなれば先制攻撃をしようという誘惑に駆られるのです。
>これは保険のようなもので、生命保険は死ぬために金を払ってる訳ではないのと同じ>く、軍隊も戦争をするために存在するのではありません。
軍人の心理をもっとお考えいただきたいです。
平時には日陰者、戦時にヒーローになるのが軍人なんです。
>軍隊という暴力機構はない方が世のためですが、現況で大幅な軍縮、あるいは撤廃を>するというのは、抑止力という軍隊の目的の観点から考えますと、大きなマイナスで>はないでしょうか。
だから、均衡を持った相互軍縮なんです。
>さて、ワヤクチャ様は、頻りに「世界軍縮会議」を開こうと仰られています。
>素人目ながら、これは現況では難しいのではないでしょうか?
>京都議定書の例を見てもわかりますように、各国は自国の利益を最優先します。ここ>に疑問の余地はないと思います。
各国の自国利益優先主義を批判し、世界平和の為に団結をさせる必要があるのです。
その為に国際世論を盛り上げる必要があるのです。
>さて、仮に日本が中心になってその「世界軍縮会議」を開くとします。
>その時、例えばシェラレオネやウズベキスタンにとって、いかなる国益がありましょ>うか?
それは具体的に考えなければなりません。
まずは、北東アジア軍縮会議から始めるのがいいのかも知れません。
6カ国協議を軍縮会議にするのです。
>北朝鮮をテーブルの上に乗せるのに四苦八苦している現状を思いますと、全世界の各>国の国益にあった提案が果たして日本に出来るのか、甚だ心もとないことです。
日本が中心でなくてもいいのです。
アメリカを中心にすえるのも1つのやり方です。
軍需産業の牙城に積極的軍縮提案をさせるのです。
>国内にテロ組織を抱える国が、軍縮に積極的に賛成する理由がありましょうか?
テロ対策は警察力が中心でしょう。
どこにいるか分からないテロ組織を取り締まるには軍隊よりも私服警官の活動の方が大事です。軍隊は軍隊に対する戦闘には強くてもあらゆる手段を使うテロリスト対策ではあまり役に立ちません。
>あと、ワヤクチャ様は、イラク戦争を指して、「軍需産業の売り上げの為に戦争をし>た」と言っておられますが、如何なる論拠でそう話されておられるのでしょうか?
下記の情報などをご参考にして下さい。
【「ブッシュ政権と軍産複合体」】
http://www.jca.apc.org/stopUSwar/Bushwar/pamphlet_bush_and_mic.htm
【20年ぶりに復活する米軍産複合体】
http://www.jca.apc.org/stopUSwar/Bushwar/arrange_iraq_attack7.htm
>アメリカという一国が軍需産業のために動く理由を、経済的な観点、あるいは国益の>観点で数字の上で言ってもらえますと、有り難いです。
軍需産業がアメリカ政府を乗っ取ったのであり、彼等は長期的なアメリカの国益よりも軍需産業の利益の方に関心があるのです。
>また、その行動の論拠は、一応のところ国連決議にありますが、それを認めた国連の>思惑などもご教授願えますと有り難いです。
イラク開戦は国連決議無しです。
過去の国連決議を論拠にしておりますが開戦するには開戦の為の決議が必要です。
アメリカはその手続きを踏まなかったのです。
国連を無視した開戦でした。
【(3/17)首相:対イラク武力行使、今までの国連決議で可能と思う】
http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt54/20030317AS3K1701V17032003.html
>こういった議論の場合、「そんなことは常識だろ」と言う態度をとる輩もおられます>が、明確な論旨が必要な議題であるよう私は思ってます。
私もそう思います。
>>現状がうまくいっていないのは
>>軍縮をされたら困る軍需産業が
>>妨害しているからですよ。
>と、上記のように軍縮が機能的に働いていないことを説明しておられますが、その妨>害の内容を示すソースはありますでしょうか?
それは具体的には私はまだ入手しておりません。
軍需産業は必ず妨害しただろうと状況証拠的に確信しているまでです。
>もし事実であるのなら、これは大変由々しい事態です。
>何らかの措置が取れないか、是非とも議論すべき事件であると思うのですが、いかが>でしょう?
軍需産業と政界の癒着を断つ事が必要です。
軍需産業関係者から政治家への転身や政治献金を禁止する必要があると思います。
アメリカで特にそれをするべきです。
日本の軍需産業に対しても同様にすべきです。
>日本では軍縮は主流でないかのように仰られておりますが、MDのシステム開発に掛>ける部分を除きますと、むしろ軍縮の傾向にあると思いますが。
もっと軍縮を促進すべきです。
しかし、それを単独でするのでは無く、6カ国軍縮会議にて行うべきです。
>MDは現況で北朝鮮等の近隣国のミサイルに対抗する唯一の手段でありますし、緊急>に開発を進める必要を思えば、これは必要な部分ですよね。
これは必要でしょう。
現状ではですね。
でも、軍縮会議こそがもっとも必要なのです。
>GDPの割合から鑑みても、日本の防衛費は明らかに不足気味である現状で、それで>も軍縮の傾向を取ろうという日本の姿勢は尊いものです。一方で空恐ろしさも感じま>すが。
GDP比という考えがまた問題です。
日本のGDPは大きいのですからそれを基準にするのは軍事バランスから言っておかしい主張です。
>戦争の原因について、ワヤクチャ様は、
>>持っている武器は使いたくなるのです。
>>軍需産業の兵器テストの為にもね。
>と斯様に書かれておられますが、これはおかしいのではないでしょうか?
何故ですか?
アメリカが最新兵器をアフガンやイラクで使いまくっているのをご存知ありませんか?
デイジーカッターとかバンカーバスターとか劣化ウラン弾とかです。
サマワ近くで劣化ウラン弾が使用されていたので自衛隊員も被曝している可能性があります。サマワに派遣されていたオランダ兵士(だったかな?)が被曝しているというニュースもありました。
>テストをしなくてはならないような兵器を、軍隊が実戦で使用するでしょうか?
いえ、実際に人間をどのように殺すのかをテストするのです。
原爆もそのテストの為に広島や長崎にわざわざ違うタイプのものを投下したのです。
ウラン爆弾とプルトニウム爆弾です。
>MD開発においても、米軍はミサイルを用いて幾度も実験を行っております。実用段>階にまで引き上げる段階で、兵器は精密に実用性を検討されるものだと認識していた>のですが、これは間違いでしょうか?
実戦前のテストと実戦による破壊力テストの両方があるのです。
>>国際政治と戦争に「善悪は無い」
>>とおっしゃりたいワケですね。
>>それこそ戦争を容認する考え方だ。
>この論理が全くわかりませんでした。
>率直に読み下しますと、善意の戦争、悪意の戦争と言う分類を理解することが、戦争>を否認する行為に繋がると言う事でしょうか?
いいえ、私は全ての戦争が悪だと思っており、「戦争に善悪は無い。」という考えは
戦争を相対化し、少なくとも「悪」だとは言えなくするので容認する事になると言っているのです。
>善意の戦争と戦争否認の関連性がどうしても理解できません。
>戦争も、国際政治も、その根本は国益だと思っていたのですが、違っているのでしょ>うか?
国益というものは実に曖昧なものなのです。
戦争を始める際には必ず国益が持ち出されます。
しかし、その戦争によってどのような国益が守れるのかがいつも曖昧なままで開戦されてきたのです。
大雑把なのです。
というのも国益自体が把握しにくいものだからです。
>議論にソースが挙げられていないのが気になりまして、意見させていただきました。
>軍需産業の目論見、紛争を後ろで糸引く存在、のような話をソース抜きで行います>>と、陰謀論に陥るよう思われますので、もっと積極的にソースを提示すべきではない>か、と思った次第であります。
なるべくソースは上げていくようにはします。
>結局のところ、戦争は猿の時代から付き合ってきた、根源的な社会現象です。
しかし、人為的なものです。
>これをうまくコントロール(抑止)するというのは、人間の智恵を以ってしても、本>当に難しい事だとつくづく思い知らされます。
しかし、その知恵を付ける必要があるのです。
>軍拡・軍縮(ちょっと言葉が悪いですが)の問題もそうで、私は現況で軍縮をするの>は、北朝鮮辺りに隙を見せる行為だ、と思っていますが、ワヤクチャ様は、日本の軍>拡こそ東アジア情勢を緊張させている、と判断されておられるのですね。
ですから北朝鮮も含めた包括的な軍縮の提案をしたいと思っているのです。
>こういった認識の違いは、データの上で是正していかなければいけないのだろうな>>あ、と思った次第です。
それは大事な事です。
やっていきましょう。