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(回答先: 防衛戦争というトリック 投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 6 月 03 日 12:36:52)
ワヤクチャ様。
日米安保を根底に置いておられるようですので、まず私見から。
日米安保は、色々と不備を孕みながらも、日本がいま現在の平和を維持していくのに絶対的に必要な条約です。
日本には先制を目的とした戦力はないと聞いております。例えば、石破氏(元防衛庁長官)の「国防」ではそう明言されています。
例えば、北朝鮮がミサイルの発射準備をしている、それも日本を対象に、とわかったところで、自衛隊には先制で攻撃する手段がありません。
米軍との協働は、日本にとっては死活問題と思っています。
日米関係は、日本の国益を優先するにしても、これを根本に置いて考えるべきだと思っています。
レスの中で、どうも軍隊は戦争を引き起こすものであると言う風に考えておられるものがありますね。
これは、私は根本的に間違いだと思います。
軍隊は「戦争をしない」ために存在しているものです。
これは保険のようなもので、生命保険は死ぬために金を払ってる訳ではないのと同じく、軍隊も戦争をするために存在するのではありません。
軍隊という暴力機構はない方が世のためですが、現況で大幅な軍縮、あるいは撤廃をするというのは、抑止力という軍隊の目的の観点から考えますと、大きなマイナスではないでしょうか。
さて、ワヤクチャ様は、頻りに「世界軍縮会議」を開こうと仰られています。
素人目ながら、これは現況では難しいのではないでしょうか?
京都議定書の例を見てもわかりますように、各国は自国の利益を最優先します。ここに疑問の余地はないと思います。
さて、仮に日本が中心になってその「世界軍縮会議」を開くとします。
その時、例えばシェラレオネやウズベキスタンにとって、いかなる国益がありましょうか?
北朝鮮をテーブルの上に乗せるのに四苦八苦している現状を思いますと、全世界の各国の国益にあった提案が果たして日本に出来るのか、甚だ心もとないことです。
国内にテロ組織を抱える国が、軍縮に積極的に賛成する理由がありましょうか?
あと、ワヤクチャ様は、イラク戦争を指して、「軍需産業の売り上げの為に戦争をした」と言っておられますが、如何なる論拠でそう話されておられるのでしょうか?
アメリカという一国が軍需産業のために動く理由を、経済的な観点、あるいは国益の観点で数字の上で言ってもらえますと、有り難いです。
また、その行動の論拠は、一応のところ国連決議にありますが、それを認めた国連の思惑などもご教授願えますと有り難いです。
こういった議論の場合、「そんなことは常識だろ」と言う態度をとる輩もおられますが、明確な論旨が必要な議題であるよう私は思ってます。
>現状がうまくいっていないのは
>軍縮をされたら困る軍需産業が
>妨害しているからですよ。
と、上記のように軍縮が機能的に働いていないことを説明しておられますが、その妨害の内容を示すソースはありますでしょうか?
もし事実であるのなら、これは大変由々しい事態です。
何らかの措置が取れないか、是非とも議論すべき事件であると思うのですが、いかがでしょう?
日本では軍縮は主流でないかのように仰られておりますが、MDのシステム開発に掛ける部分を除きますと、むしろ軍縮の傾向にあると思いますが。
MDは現況で北朝鮮等の近隣国のミサイルに対抗する唯一の手段でありますし、緊急に開発を進める必要を思えば、これは必要な部分ですよね。
GDPの割合から鑑みても、日本の防衛費は明らかに不足気味である現状で、それでも軍縮の傾向を取ろうという日本の姿勢は尊いものです。一方で空恐ろしさも感じますが。
戦争の原因について、ワヤクチャ様は、
>持っている武器は使いたくなるのです。
>軍需産業の兵器テストの為にもね。
と斯様に書かれておられますが、これはおかしいのではないでしょうか?
テストをしなくてはならないような兵器を、軍隊が実線で使用するでしょうか?
MD開発においても、米軍はミサイルを用いて幾度も実験を行っております。実用段階にまで引き上げる段階で、兵器は精密に実用性を検討されるものだと認識していたのですが、これは間違いでしょうか?
>国際政治と戦争に「善悪は無い」
>とおっしゃりたいワケですね。
>それこそ戦争を容認する考え方だ。
この論理が全くわかりませんでした。
率直に読み下しますと、善意の戦争、悪意の戦争と言う分類を理解することが、戦争を否認する行為に繋がると言う事でしょうか?
善意の戦争と戦争否認の関連性がどうしても理解できません。
戦争も、国際政治も、その根本は国益だと思っていたのですが、違っているのでしょうか?
議論にソースが挙げられていないのが気になりまして、意見させていただきました。
軍需産業の目論見、紛争を後ろで糸引く存在、のような話をソース抜きで行いますと、陰謀論に陥るよう思われますので、もっと積極的にソースを提示すべきではないか、と思った次第であります。
結局のところ、戦争は猿の時代から付き合ってきた、根源的な社会現象です。
これをうまくコントロール(抑止)するというのは、人間の智恵を以ってしても、本当に難しい事だとつくづく思い知らされます。
軍拡・軍縮(ちょっと言葉が悪いですが)の問題もそうで、私は現況で軍縮をするのは、北朝鮮辺りに隙を見せる行為だ、と思っていますが、ワヤクチャ様は、日本の軍拡こそ東アジア情勢を緊張させている、と判断されておられるのですね。
こういった認識の違いは、データの上で是正していかなければいけないのだろうなあ、と思った次第です。