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(回答先: そして将軍エンゲルスと革命の利益 プロレタリア独裁 投稿者 ジャン 日時 2005 年 5 月 27 日 03:50:28)
総じて、ルソーもマルクスも、国家への自由を特色とする大陸法の国々の枠の中での思想ではなかったか。
そして遅れて資本主義に参入したドイツや日本は、国策で富国強兵へと進む。
それに対して、国家からの自由を標榜する英米法下では、自由競争の中でいっそうの資本主義の発展が進む。
フランス革命の成果としての国民軍の強さで各国の王の軍隊をうちやぶったナポレオン後のヨーロッパにおいて、ドイツ民族は、まだ統一国家を持たず、その時代にあって、フィヒテのドイツ国民に告ぐ、やヘーゲルらの国家有機体説があったことをみれば、まことに他民族からの侵略が国家意識を醸成したといってもよい。
民族はあったにせよ、国家のないところに国家をつくり、国民のないところに国民をつくる。それは、ドイツにせよ、イスラエルにせよ、まことに思想の産物かもしれない。
国民は(イメージとして心の中に)想像されたものである。想像の共同体である。とはまことに一つの真実かもしれない。
そして、片や、人々を「国民」という名の共同体に組織しようとするものと、片や人々を「労働者階級」という名の共同体に組織しようとするものとの闘争のはじまり。
しかし、それはいずれも国家への自由をめぐっての闘争にすぎない。