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(回答先: 【国家有機体説】 投稿者 丸服亭直三 日時 2005 年 5 月 21 日 22:31:59)
国家の本質をめぐって、二つの全く対照的な国家論が対立していて、従来はそのいずれが正当か?といった形で議論がなされてきたと思います。
わたしは次のように考えます。
政府と国家を区別し、社会契約説的国家論にいうところの「国家」とは、実は「政府」であり、国家有機体説のいう「国家」こそがまさに「国家の本質」を言い当てたものに他ならないと考えているのです。
もちろんその場合にも、両説の主張が無条件で妥当するとは思っていません。
ただ「政府」の説明としてであれば、国民の意思を基に、国民の合意によって作られたのが政府であり、国民あっての政府であろうと思います。
それゆえに、国民のためにこそ政府があるということになります。
そのような政府をも含む国民共同体としての国家、つまりstateではなくnationとしての国家についていえば「国家」とはまさに国家有機体説の主張するように、歴史的に形成されてきた国民の共同体であり、一種の生命体と見るべきではないでしょうか。
以上の論旨を基に、皆さんの今までの見識を「政府」「国家」と正す読み方が、今一度必要になってきます。
主張する対象が「政府」と「国家」では全く異質のものであると考えるからです。