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(回答先: Re: いっそのこと、大統領制か首相公選制にすべきです。 投稿者 縄文ビト 日時 2005 年 5 月 18 日 11:52:34)
縄文ビトさん、お元気でなによりです。
>>私が考えますには根本的なものを抑えれば、既存の政党でもタガをはめることが出来るのではないかと考えます。その根本的なものとは、何度も言うようですが人間不平等の原因でもあります「他者の労働の私有化」を禁止することだと言えます。これを大袈裟に言えば憲法ではっきりと宣言できれば、後は細かい条文作りで人間不平等は解消できると考えています。
○縄文ビトさんのおっしゃる「他者の労働の私有化」というのは、善意に解釈すれば、生産物が商品として現れる社会では当然のことと思われますが、それをもって人間の不平等を論じるべきではありません。どちらかというと次元の違う問題と思います。
(もしかしたら、縄文ビトさんは、経済問題よりも平等論を考えられたほうがいいのかもしれません。機会の平等か結果の平等か。主観的な満足の領域での平等かなどです。)
また、憲法には、奴隷制の禁止は書けても、「他者の労働の私有化」などという概念は、どうもあいまいで、使いにくいものがあります。私有とは,自由に使用・収益・処分する絶対的権利を持つことでしょうが、現実には雇用契約によって、一時的に報酬と引き換えに労働力を提供しているだけで、職業選択の自由(自営業となる自由もある)によって、労働者側に最終的処分権限は留保されています。それに、憲法になにがしかの条文を明記しても、商品生産社会が原因で生じている事態を廃棄することなどできません。
>>民営化の問題では、企業が私企業となりそこでは人間は利潤の対象でしかなりません。郵政民営化では職員は私企業に各個人の労働力を売るということがはっきりと理解されてくるのではないでしょうか、今までは郵政省に各職員が労働力を売っているという意識がなかったと思いますが、民営化されれば利潤を出せない職員は入れ替わりの対象になりうることです。また今までは逆に入れ替えが無かったために民営では考えられないような適当な労働ですんでいたのではないでしょうか。
○公務員と民間労働者の違いは、身分保障という点にあるでしょう。本来、身分保障は、法と住民のために働くものが、上司にたてついて、よりよい意見をいってもつぶされないということのためにあるはずなのですが、現実の公務員の世界では、そういう積極的意味がないようです。むしろ民間労働者のほうが企業収益のための積極的な提言を行い、企画実行しているでしょう。ただ、JRの事故でもわかるように、ともすれば、短期的収益が最優先されて、本来の企業の役割が忘れられ、貴重な提案も反故にされる。それが民間の姿でしょう。競争が激しければ激しいほど、この傾向は強く、企業の社会的価値が低められてしまう。そこで、公害規制をはじめ、さまざまな規制を法律で強制して、その価値を一定水準に保つようにしているのが、現実だと思います。労働力を売っている意識があるかないか、確かにその有無は、労働運動や社会主義革命にとっては大きな意味があるかもしれませんが、現実の社会問題が、そのような意識の問題のみに集約されるというものではないと思います。
>>資本主義が世界的に進んでいく中では、民営化は世界の趨勢となり、日本だけが民営化に乗り遅れたときには、他の国が日本企業を買収しやすくなるのではないでしょうか。その点で小泉首相は時代の先取りをしているのかも知れません。首相公選も国際社会の中では必要とされてくると思いますが、そのとき天皇制も時間の問題ではないでしょうか。何せ天皇制は民意が反映されているのか,いないのかはっきりしていないように見えますから。
また時間が有りましたら書かせていただきます
○日本企業は、もともと自己資本比率が低く買収しやすい体質を持っていると思いますが、以前と今とでは、国民の意識がまるっきり変わったと思います。民族資本とか外国資本とかあまり頓着しなくなった。外車も普通に走っているし、とにかく、意識的にも海外に門戸解放されたということでしょう。もしかしたら、小泉政権の使命は、特にアメリカへの門戸解放で、優勢民営化はその最終段階かもしれません。首相公選制は時代の先取りなのではなく、官僚の書いたものではなく、統治的な意味も含めて積極的な政治や国会の議論を期待するとすれば、三権分立をもっと徹底させなければ、民主主義の機能が充分に発揮されていない、要するに独裁的手法になってしまうのではないか、という問いかけをしているにすぎません。
天皇制については、財閥のように解体しても、いっさいの財産をとりあげても、再びそれを隠然ともちあげようとする勢力がいる以上、かえって、象徴としてしばりつけておいたほうが安全かもしれませんが、ある意味、非人間的職業というか、可愛そうな存在というか・・。
また、書きます。