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(回答先: 米韓首脳会談、「6者復帰」の地ならし 韓国、南北対話控え 【朝日新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 6 月 12 日 07:09:24)
『協調』米韓 埋まらぬ溝
首脳会談
長く同盟関係を保ってきた米韓両国の間に最近、北朝鮮の核問題をめぐる見解の差が際立ち、強固な同盟にも“亀裂”の兆しさえ見え始めた。そのさなか、ワシントンで十日(日本時間十一日)首脳会談に臨んだブッシュ米大統領と、盧武鉉(ノ・ムヒョン)韓国大統領。朝鮮半島の安全保障に直結する核問題と米韓同盟という二つの緊急課題を前にして、両首脳はどこまで調整の糸をたぐれたか。 (ワシントン・豊田洋一、山本勇二=韓国大統領同行)
■核問題
核兵器保有は容認しないが、核問題は外交によって解決する。直ちに六カ国協議に復帰せよ−。
会談を通じ、米韓両首脳は北朝鮮にこう呼びかけた。
米国務省によると、北朝鮮は今月六日、ニューヨークでの米朝接触を通じ、六カ国協議に復帰する意思があると表明しながら、時期はいつなのかは明らかにしなかった。米韓両首脳は北朝鮮に対し、強硬策ではなく「外交による解決」を示して、六カ国協議に戻る道を開け、回答を待つことにした。
北朝鮮は今年二月、核保有宣言をし、三月末には寧辺(ニョンビョン)にある実験用原子炉の稼働停止が確認された。原子炉が冷却すれば核兵器の材料となるプルトニウムを抽出できる。また米メディアは、北朝鮮が核実験を準備中だと相次いで報じた。
だが、北朝鮮との対話・交流を進める韓国は終始、核問題の「外交解決」を主張。今回の首脳会談で米国も、「北朝鮮を攻撃する意図はない」(マクレラン大統領報道官)との姿勢を確認し、六カ国協議を通じた平和的解決を図る方針を堅持し、韓国の要望を大筋では受け入れた。
ただ、米政権内では、北朝鮮が協議再開に応じない場合、核問題の国連安全保障理事会への付託など「次のステップ」の検討が始まり、国防総省高官が早期付託に言及するなど強硬論も台頭している。
両国間に残る微妙な「温度差」を横目に、ブッシュ大統領は会談後、記者団に「米韓両国はこの重要な(北朝鮮核)問題で声を一つにそろえている」と語った。
「声を一つに…」。大統領が強調すればするほど、その裏側に「温度差」を目立たせたくないとの配慮が、浮かび上がる。
■「同盟」
会談後の記者会見で、核問題よりむしろ両首脳の言及時間が長かったのは、米韓同盟の重要性についてだった。
米国が朝鮮戦争(一九五〇−五三年)に参戦して以来、半世紀以上培われたきた米韓同盟。韓国では盧武鉉政権になって「相互の利益を重視する対等な関係に変えるべきだ」との主張が強まっている。ブッシュ政権は、同盟の基軸である在韓米軍の再配置を進め、朝鮮半島の外にも展開する機動部隊に変えようとしているが、韓国側は周辺の紛争に巻き込まれると懸念を深めるなど、きしみが出てきた。
一方、盧武鉉大統領は北東アジアの平和と安定に向け、韓国が調整役を担うとして「バランサー(均衡者)論」を展開。さらに、北朝鮮の崩壊に備えた米国との作戦計画の策定を一方的に中断した。これらの動きに対し、米国は、バランサー論を「米韓同盟とは両立しない概念」などとし、韓国側の「同盟軽視」に不信を強めている。
相次ぐ亀裂の早期修復を主要な目的に、今回設定された首脳会談。だが、盧大統領は会談後の会見で、同盟関係の強さは強調しつつも、両国間に「不協和音があるのではないかと心配する人も多い」と率直に認めた。
ブッシュ大統領は「米韓同盟は極めて強固だ。盧大統領が率直に評価してくれて感謝する」と型通り応じたが、両者の表情は硬いまま。在韓米軍の再配置など懸案解決は順調に進まないとの双方の懸念を、逆に膨らませる結果となった。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050612/mng_____kakushin000.shtml