★阿修羅♪ > アジア1 > 406.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 中国や韓国との講和条約締結でも日本の政治家は謝罪し続けるのか。謝罪が利権の温床となっているからだ。 投稿者 TORA 日時 2005 年 5 月 15 日 15:38:56)
●かんべえの不規則発言
http://tameike.net/comments.htm#new
<5月17日>(火)
○このところ、あっと驚くような話がとても多い。
○まず対中輸出が減速している件について。3月31日にちょこっと書いてますが、われらが貿易業界としてはこないだから首をひねっています。「中国での工場が稼動し始めたので輸出が減った」説と、「国内の需要が盛り上がっていて輸出に回せない」説があって、前者であれば構造的、後者であれば一時的な現象ということになる。前者であればちょっと心配、後者であればほっといても大丈夫である。本当なら、あと1〜2ヶ月、様子を見たいところであるが、その頃にはもう答えは出ているはず。ここで判断をつけられないようでは、エコノミストなんて無用の生き物である。
○そんな中で、先週金曜日に発表されたのが第一生命経済研究所のレポート。「中国の高成長持続と日本の対中輸出減速の背景〜日本の中国向け輸出が再加速するのは05年度後半に〜」 と聞き捨てならないことを書いてある。執筆者の門倉氏は、会ったことはありませんが、以前、「アングラ経済」をテーマに本を書いている人ですね。同レポートでは、中国側に在庫が発生していて、品目によってばらつきはあるものの、調整にはおよそ半年かかることを上手に説明している。昨年のマクロ調整が、こういう形で表れてきたということなのでしょう。
○これを見てちょっと焦りました。対中輸出の伸びが半年止まるのなら、景気の先行き見通しも修正しなければならない。やれやれ、強気見通しを撤回せねばならんかのう、と思ったら、今日発表の1―3月期GDP統計はなんじゃらほい。外需はマイナスだけど、内需が強すぎて1.3%成長だと。でもって、名目も0.6%増だ。さあ、分からなくなった。答えはペンディング。
○夜は東京財団の研究会。講師に呼んだチャイナウォッチャーのT氏から、驚愕すべき内容の話を山ほど伺う。要するに日中間のコミュニケーション・ギャップがいかにヒドイかという話。日本人はなまじ漢字が読めるものだから、かえって誤解が増える。たとえば、彼らが「人民元の制度を改革します」と言っているときは、「人民元の体制を改革します」という意味になるので、要は何もしないと言ってるのと同じ。逆に中国人が「体制を改革します」と言い出したら、それは制度改革=革命の意味になってしまうのだとか。つまり「制度」と「体制」の意味が逆転しているのだ。眼からうろこが落ちるような話がテンコ盛りでありました。
○もうひとつだけご紹介しておくと、「中国人が大きな声で言うことは重要ではない」「言わないことの方が重要」であるという。まるで京都の人たちみたいであるが、中国は京都よりもはるかに歴史が長いのだから仕方がない。で、反日デモの際に、大きなスローガンになったことは、すべて無視してかかった方がいい。すなわち、「靖国神社」「常任理事国」「歴史教科書」などだ。それらはあの官製デモの主要テーマではなかった。中国政府が本当に言いたかったことは、彼らが敢えて触れなかったことなのである。・・・・・・それは「対中ODA」でありました、というのが謎解きの答え。あまりに単純すぎて言葉を失う。
○この手の謎解きを延々3時間。「日本人はいかに中国を知らないか」「知らないのに分かったような気になっているか」「そうやって墓穴を掘っている様子は、日中戦争のときとほとんど変わっていない」とのご指摘。なんとも耳が痛い。知らないくせに、分かった気になっていろんなことを書き散らかしている自分が痛い。