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(回答先: 靖国神社が人々に与えたもの 投稿者 日本の鷹 日時 2005 年 5 月 17 日 22:50:30)
精神分析では、愛着を持っていた対象が突然失われた場合、人が持つ感情を「喪失の悲しみ」という意味で「喪=悲哀」の感情と呼ぶ。
家族が戦死した場合、遺族は「喪=悲哀」の状態に陥るが、愛着の対象であった家族の戦死という現実を直ちに受け入れられない。
遺族はそのとき、家族がなぜ戦死しなければならなかったのか、喪失の悲しみ、むなしさ、割り切れなさを埋めることが出来る意味づけをもとめる。
その現実を納得させてくれる意味づけが与えられれば、遺族はひたすら悲しく、割り切れないだけの苦境から脱出できるだろう。
そこに提供されるのが、「お国の為の名誉の戦死」「陛下に使ってもらえる子をもつ」「誉の母」という意味づけだ。
当時の日本で、「お国」「天子様」と呼ばれる絶対者が提供する意味づけほど強力な意味を持つ事はなかった。
日本人の戦死の意味を国家という絶対者が保証する体制がそこにあった。