1941年、ドイツがソ連に侵攻した。この後日本が取るべき道は３つあった。一つは対米戦争。二つは蒋介石との和平による中国からの撤退。三つ目は北侵、すなわち第二次シベリア出兵である。何故、第二次シベリア出兵はなされなかったかは昭和史のミステリーである。中国革命がソ連の援助でなされたことを思えば、日中戦争は反植民地戦争よりも反共戦争に転化する可能性は大きかった。日独でスターリンを挟み撃ちにする構想が実現しなかったのは、よほど5年近く続いたシベリア出兵には懲りたのか。
日本は遅くても沖縄が占領された1945年4月には降伏すべきだった。この月にはドイツは米ソに大半が占領され、この月の末にヒトラーは自殺。あとはソ連の対日参戦を待つのみという状況である。つまり、国体護持にとって、最もヤバい状況が4月にあったのだ。ところが、日本は降伏しなかった。この時、降伏していれば原爆投下はなかったのに！日本はしかし、米英との和平工作をある国を仲介役にして行なっていた。その国とはソ連である！！！日ソ不可侵条約があるから大丈夫だ！？冗談ではない。ソ連とはポーランドからリボニア、フィンランドからカレリアを一方的に戦争を仕掛けて占領した国である。バルト三国に至ってはそのまま丸ごとソ連に併合されたのだ。こんな国に和平工作の仲介役を頼むというのは詐欺師に仲介役を頼むようなものだ。あぶねえ。あぶねえ。日本はドイツが降伏した5月になってもまだ降伏しなかった。そして、遂に原爆投下と、あの駐在員の警告がされていたソ連の参戦が始まったのである。あと一歩の所で天皇が処刑され、日本民主主義人民共和国＝北日本と日本民国＝南日本が成立する所だった。あぶねえのなんのって、信じられねえよって感じである。何故、警告は無視されたのか？「ソ連が攻めてくるとは思わなかった」などというのはあまりにもナンセンスなのだ。あの時点で百歩譲って米英にのみ降伏して満州に駐留を続ける気でも、戦線縮小して、ソ満・日ソ国境にほとんど全ての軍事力を投入すべきであったのだ。
あの失敗は許される失敗ではなかった。何故関東軍はソ連軍侵攻に備えて手を打たなかったのか？4月の時点で満州から引き上げを開始してれば、日本の多くの少女達がソ連軍に強姦されずに済んだのだ。同盟国ドイツの状況が伝わらなかった訳ではあるまい。

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• 当時の日本にも「スターリンは日本を必ず裏切って、ソ連は攻めてくる」と考える人は居ましたが…。 新世紀人 2005/5/06 11:38:55 (0)

　

　

　

　

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